天畠大輔 (れいわ新選組)

2025年5月29日・第217回国会 参議院 厚生労働委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 240 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 267 発言)

れいわ新選組の天畠大輔です。

カスハラ対策と障害者の権利保障の両立について伺います。代読お願いします。

本法案にはカスタマーハラスメント対策の強化が盛り込まれています。労働者をカスハラから守るため、事業者に対してその対策を義務付けるものです。

昨年十二月の厚生労働委員会において、我々障害者が、障害者差別解消法に基づき社会的障壁の除去、つまり合理的配慮を求めることは、一般的にカスタマーハラスメントには当たらないと大臣は答弁しました。それを前提に質問いたします。

カスハラ対策の必要性については異論がありません。一方で、カスハラ対策は、労働者の保護と同時に、顧客等の権利保障が侵害されないよう配慮することが求められる点で、他のハラスメント対策と一線を画すと考えます。特に私は、障害当事者の立場から、いまだ差別や偏見は解消されず、合理的配慮を受けられない場面が多い中で、カスハラ対策の強化が障害者の正当な権利要求を萎縮させる懸念を拭えません。

本日は、労働者の保護と障害者の権利保障を両輪として対策をいかに進めていくのか議論したいと思います。

資料一を御覧ください。

改正案三十三条では、カスタマーハラスメントについて雇用管理上必要な措置を講じることが事業主に義務付けられています。そこで、カスハラに当たる行為は、社会通念上許容される範囲を超えたものにより当該労働者の就業環境が害されることと定義されています。社会通念上相当な範囲という文言には注意が必要です。

資料二を御覧ください。

雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会報告書に、社会通念上相当な範囲を超える言動の内容及び手段、態様の例が示されています。

まず、社会通念上相当な範囲という文言は極めて曖昧で、事業者側の判断の余地に広がりがあり過ぎる点に懸念を抱きます。さらに、言動の内容が正当な権利要求でも、その手段に問題がある場合はカスハラに該当する可能性が示唆されています。

例えば、障害者が事業者に社会的障壁の除去を求め、時にそれが難しいとき、理由の説明や代替手段の検討には相当な時間を要する場合があります。それが長時間の拘束と捉えられないでしょうか。また、障害特性による行動が外形的には社会通念上相当の範囲を超えている場合もあり得ます。その際も、付き添っている介助者などに事情を聞き取り、配慮が可能な場合が必ずあります。その判断を事業者が適切にできるでしょうか。

資料三を御覧ください。

昨年三月二十日付けの東京新聞朝刊です。車椅子利用者が映画館で車椅子席以外の席を希望し、段差があったためスタッフの手を借りて利用することができました。しかし、上映後にスタッフから、この劇場は御覧のとおり段差があって危ない、手伝えるスタッフも時間があるわけではない、今後はこの劇場以外で見てもらえるとお互いいい気分でいられると思うと言われました。その後、映画館の運営会社はこの対応を不適切として謝罪したわけですが、本件について御本人がSNSへ投稿すると、特例対応はハラスメント、優遇されて当たり前の考えは捨てろといった誹謗中傷があふれました。

ここで内閣府に確認します。一般論として、本件のような事案は、障害者差別解消法における合理的配慮の不提供に該当する可能性があり、また建設的対話の不足であると考えますが、内閣府の見解をお聞かせください。

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