れいわ新選組の天畠大輔です。
カスハラ対策と障害者の権利保障の両立について伺います。代読お願いします。
本法案にはカスタマーハラスメント対策の強化が盛り込まれています。労働者をカスハラから守るため、事業者に対してその対策を義務付けるものです。
昨年十二月の厚生労働委員会において、我々障害者が、障害者差別解消法に基づき社会的障壁の除去、つまり合理的配慮を求めることは、一般的にカスタマーハラスメントには当たらないと大臣は答弁しました。それを前提に質問いたします。
カスハラ対策の必要性については異論がありません。一方で、カスハラ対策は、労働者の保護と同時に、顧客等の権利保障が侵害されないよう配慮することが求められる点で、他のハラスメント対策と一線を画すと考えます。特に私は、障害当事者の立場から、いまだ差別や偏見は解消されず、合理的配慮を受けられない場面が多い中で、カスハラ対策の強化が障害者の正当な権利要求を萎縮させる懸念を拭えません。
本日は、労働者の保護と障害者の権利保障を両輪として対策をいかに進めていくのか議論したいと思います。
資料一を御覧ください。
改正案三十三条では、カスタマーハラスメントについて雇用管理上必要な措置を講じることが事業主に義務付けられています。そこで、カスハラに当たる行為は、社会通念上許容される範囲を超えたものにより当該労働者の就業環境が害されることと定義されています。社会通念上相当な範囲という文言には注意が必要です。
資料二を御覧ください。
雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会報告書に、社会通念上相当な範囲を超える言動の内容及び手段、態様の例が示されています。
まず、社会通念上相当な範囲という文言は極めて曖昧で、事業者側の判断の余地に広がりがあり過ぎる点に懸念を抱きます。さらに、言動の内容が正当な権利要求でも、その手段に問題がある場合はカスハラに該当する可能性が示唆されています。
例えば、障害者が事業者に社会的障壁の除去を求め、時にそれが難しいとき、理由の説明や代替手段の検討には相当な時間を要する場合があります。それが長時間の拘束と捉えられないでしょうか。また、障害特性による行動が外形的には社会通念上相当の範囲を超えている場合もあり得ます。その際も、付き添っている介助者などに事情を聞き取り、配慮が可能な場合が必ずあります。その判断を事業者が適切にできるでしょうか。
資料三を御覧ください。
昨年三月二十日付けの東京新聞朝刊です。車椅子利用者が映画館で車椅子席以外の席を希望し、段差があったためスタッフの手を借りて利用することができました。しかし、上映後にスタッフから、この劇場は御覧のとおり段差があって危ない、手伝えるスタッフも時間があるわけではない、今後はこの劇場以外で見てもらえるとお互いいい気分でいられると思うと言われました。その後、映画館の運営会社はこの対応を不適切として謝罪したわけですが、本件について御本人がSNSへ投稿すると、特例対応はハラスメント、優遇されて当たり前の考えは捨てろといった誹謗中傷があふれました。
ここで内閣府に確認します。一般論として、本件のような事案は、障害者差別解消法における合理的配慮の不提供に該当する可能性があり、また建設的対話の不足であると考えますが、内閣府の見解をお聞かせください。
237
倉林明子(共産)
一日八時間の規制は世界並みだとおっしゃるんだけれど、一九一九年、ILOの一号条約は八時間の労働時間ということで、最初にできた条約ですよね。これ日本はいまだに批准しておりません。それは三六協定があるからですよ。一日の労働時間の規制がありながら、例外として青天井で働けるように認めているということがあるわけですよ。だからこそ、改めて、一日の労働時間がきちんと規制される、そういうところを目指すべきだと、実態としてもですね。労働時間の上限規制という点で一日の労働時間の規制、これしっかり踏み出すということをやっていかないといけないということは指摘したいと思います。
…
この発言のページ
238
福岡資麿(自民)厚生労働大臣
医療・福祉分野の賃上げの必要性については再三委員からも御指摘をいただいておりますし、私どもとしてもその賃上げが重要だという認識はございます。
その上で、恐縮ですが、これまで申し上げてきましたとおり、令和六年度の報酬改定で一定の措置講じて、それでもまだ依然として他産業との差があるということは御指摘のとおりです。報酬改定の措置が最大限活用されるように取り組むことに加え、令和六年度補正予算において更なる賃上げの支援を盛り込み、全国へ速やかに行き届かせるよう今取り組んでいるところでございます。
こうした措置を着実に実施し、現場における更なる賃上げにつながるよ…
この発言のページ
239
倉林明子(共産)
現状でもそういう認識だというところが本当に問題だと思いますよ。
財政審の建議の準備がされているようですけれども、さらに、予算の枠についてはフレーム掛けるという考え方維持されていますよね。医療や介護のところでも、メニューは負担増を引き上げるというようなところまで出てきているんですよ。ちょっと本当に、医療や介護の崩壊まで招きかねない危機的な状況だという認識、改めて持たないといけないと思います。
ケア労働者の賃金が低いのは、女性の役割の延長線上とされてきた、ほかならないんですよ。ここを抜本的に改善する、これが雇用の場におけるジェンダー平等、前進にもつながっ…
この発言のページ
- (上の発言)
240
天畠大輔(れいわ)
れいわ新選組の天畠大輔です。
カスハラ対策と障害者の権利保障の両立について伺います。代読お願いします。
本法案にはカスタマーハラスメント対策の強化が盛り込まれています。労働者をカスハラから守るため、事業者に対してその対策を義務付けるものです。
昨年十二月の厚生労働委員会において、我々障害者が、障害者差別解消法に基づき社会的障壁の除去、つまり合理的配慮を求めることは、一般的にカスタマーハラスメントには当たらないと大臣は答弁しました。それを前提に質問いたします。
カスハラ対策の必要性については異論がありません。一方で、カスハラ対策は、労働者の保護と同時に、顧客等の権利保障が侵害されないよう配慮することが求められる点で、他のハラスメント対策と一線を画すと考えます。特に私は、障害当事者の立場から、いまだ差別や偏見は解消されず、合理的配慮を受けられない場面が多い中で、カスハラ対策の強化が障害者の正当な権利要求を萎縮させる懸念を拭えません。
本日は、労働者の保護と障害者の権利保障を両輪として対策をいかに進めていくのか議論したいと思います。
資料一を御覧ください。
改正案三十三条では、カスタマーハラスメントについて雇用管理上必要な措置を講じることが事業主に義務付けられています。そこで、カスハラに当たる行為は、社会通念上許容される範囲を超えたものにより当該労働者の就業環境が害されることと定義されています。社会通念上相当な範囲という文言には注意が必要です。
資料二を御覧ください。
雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会報告書に、社会通念上相当な範囲を超える言動の内容及び手段、態様の例が示されています。
まず、社会通念上相当な範囲という文言は極めて曖昧で、事業者側の判断の余地に広がりがあり過ぎる点に懸念を抱きます。さらに、言動の内容が正当な権利要求でも、その手段に問題がある場合はカスハラに該当する可能性が示唆されています。
例えば、障害者が事業者に社会的障壁の除去を求め、時にそれが難しいとき、理由の説明や代替手段の検討には相当な時間を要する場合があります。それが長時間の拘束と捉えられないでしょうか。また、障害特性による行動が外形的には社会通念上相当の範囲を超えている場合もあり得ます。その際も、付き添っている介助者などに事情を聞き取り、配慮が可能な場合が必ずあります。その判断を事業者が適切にできるでしょうか。
資料三を御覧ください。
昨年三月二十日付けの東京新聞朝刊です。車椅子利用者が映画館で車椅子席以外の席を希望し、段差があったためスタッフの手を借りて利用することができました。しかし、上映後にスタッフから、この劇場は御覧のとおり段差があって危ない、手伝えるスタッフも時間があるわけではない、今後はこの劇場以外で見てもらえるとお互いいい気分でいられると思うと言われました。その後、映画館の運営会社はこの対応を不適切として謝罪したわけですが、本件について御本人がSNSへ投稿すると、特例対応はハラスメント、優遇されて当たり前の考えは捨てろといった誹謗中傷があふれました。
ここで内閣府に確認します。一般論として、本件のような事案は、障害者差別解消法における合理的配慮の不提供に該当する可能性があり、また建設的対話の不足であると考えますが、内閣府の見解をお聞かせください。
241江江浪武志内閣府大臣官房審議官
お答え申し上げます。
御指摘の個別の事案についてお答えすることは困難ですが、一般に障害者差別解消法では、事業者に対し障害者から社会的障害の除去の求めがあった場合、その実施に伴う負担が過重でないときは合理的配慮を提供することを義務付けております。
同法の基本方針には、過重な負担の基本的考え方が示されており、事務事業への影響、物理的、技術的制約や人的、体制上の制約などの実現可能性の程度などを考慮し、具体的場面や状況に応じて総合的、客観的に判断することが必要であるとしております。
仮に過重な負担であると事業者が判断した場合であっても、事業者と障害者の双方…
この発言のページ
242
天畠大輔(れいわ)
代読します。
御答弁いただいた法律の趣旨に照らせば、本件は合理的配慮の提供義務を怠っており、建設的対話の重要性を現場が理解していなかったことは明白です。
ここで分かることは三点です。
一点目は、SNSでの反応が示すように、障害者への合理的配慮は社会に浸透しているとは言い難く、いまだにわがままとか特別扱いだと捉える人がたくさんいることです。
私もよく映画館に行きますが、車椅子席は前方に配置されていることが多く、スクリーンを長時間見上げるのは首への負担が大きいです。なので、席に移乗できるのであれば、自分の好きな席で見たいと思うのは、わがままではなく、…
この発言のページ
243
福岡資麿(自民)厚生労働大臣
本法案において事業主に義務付けることとしておりますカスタマーハラスメントに関する雇用管理上の措置につきましては、労働政策審議会における議論を踏まえまして、指針等において具体的な内容をお示しをすることを予定をしております。
この労働政策審議会の議論におきましても、障害者差別解消法に基づく合理的配慮の提供義務を遵守する必要があることは当然のことであることを指針等で示すことが適当であるとされておりまして、この指針の策定に当たりましては、こうした建議の内容も踏まえまして検討していく予定でございます。
この発言のページ