福岡資麿 (自由民主党)厚生労働大臣

2025年5月29日・第217回国会 参議院 厚生労働委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 87 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 267 発言)

まず、御指摘の損害賠償請求の根拠となり得るハラスメント行為そのものを禁止する規定の法制化の必要性に関しましては、令和六年二月から八月まで開催いたしました厚生労働省の検討会において有識者に御議論をいただきました。

この検討会におきましては、我が国の法制度の下では、ハラスメントについて刑法上の犯罪に該当する行為には刑事責任が生じ得るとともに、民法上の不法行為に基づく損害賠償の対象となり得ること、こうした中で職場のハラスメントは許されるものではないという趣旨を法律で明確にした場合、社会規範としてハラスメントは禁止されていることが明確になると考えることなどの御指摘が有識者からなされたところでございます。

この法律につきましては、こうした議論やその後の労政審の議論も踏まえまして、新たに、何人も職場におけるハラスメントを行ってはならないということを法文上明確にした上で、規範意識の醸成に国が取り組む旨を定めておりまして、御指摘のILO第百九十号条約の締結に向けた環境整備にも資するものと考えております。

なお、この同条約におきまして単一の包括的な禁止規定を採用することが義務付けられているわけではないというふうに考えています。

また、個別に規定していることについての御指摘がありました。それに関しましては、我が国ではこれまで順次職場におけるハラスメント対策の充実を図ってきた中で、例えばセクシュアルハラスメント対策については、男女の均等な雇用機会及び待遇の確保の前提条件を整備する観点から男女雇用機会均等法に位置付けるなど、それぞれのハラスメントの内容に関連する法律に規定を設けてきたところでございます。

そのハラスメント行為の認定であったり解決を司法ではなく別の機関において行うということの御指摘につきましては、裁判所以外の機関が正確な事実認定を行い得るか、また、裁判制度等との関係性の整理、組織体制の確保など様々な論点であったり課題がございますため、その必要性も含めて慎重な検討が必要だというふうに考えております。

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