倉林明子 (日本共産党)

2025年4月10日・第217回国会 参議院 厚生労働委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 110 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 120 発言)

日本共産党の倉林明子です。

労働安全衛生法等の一部を改正する法律案について、反対討論を行います。

個人事業者を労働安全衛生法の対象として位置付けたことは、建設アスベストの被害者の闘いによって勝ち取られた最高裁判決を具体化するものであり、個人事業者の労働災害の防止対策の前進につながるものです。また、未批准の中核条約であるILO百五十五号条約の批准へ道を開くことになります。同時に、これを一歩として、更なる安全な労働環境を整備していく国の責任が改めて問われます。

本法案に反対する理由は、移動式クレーンやゴンドラの製造時等検査を民間の登録機関が行えるようにするとしているからです。既に民間移管されているボイラーやクレーン等の製造時等検査は、設置段階で監督署の検査官が落成検査を行っています。一方、移動式クレーンやゴンドラは、特定の場所に設置するものではないため、落成検査そのものがありません。行政職員によるチェックが行われないまま使用されることとなります。

また、既に民間移管されている特定機械の定期的な検査を行う登録性能検査機関では、法令違反による処分事例も発生しています。特に危険な作業を必要とする特定機械は、安全性能の確保のために、設置時、使用時の各段階における検査が義務付けられています。この検査を民間移管することは、正しく安全性能が確保されない危険性があります。さらに、製造時等検査の民間移管によって安全衛生行政職員の実務経験に基づく専門性の継承が難しくなり、行政の監視機能の弱体化は避けられません。

労働安全衛生行政の重大な後退につながるものであることを指摘し、反対討論といたします。

前後のやりとり

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