天畠大輔 (れいわ新選組)

2025年3月13日・第217回国会 参議院 厚生労働委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 245 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 262 発言)

代読いたします。

追加募集の回数増については、ありがとうございます。ですが、制度があっても、必要としている人に届かないならば、それはないものと同じです。回数を増やすのではなく、ニーズに応じて随時申請ができたり、遡って補助するなどの柔軟な運用の改善を切にお願いをしまして、次に行きます。

重度障害者の地域での暮らしを支える重度訪問介護について伺います。

私のように、重度の肢体不自由者は、食事やトイレ、入浴、移動、全てに介助が必要で、見守りを含めた長時間のヘルパー派遣を保障する重度訪問介護が命綱です。これは一般の方もその必要性が比較的イメージしやすいかと思います。

一方、身体障害のない知的障害者や精神障害者が施設や病院ではなく地域で暮らす場合にも、日常生活を送る上で必要な様々な他者とのコミュニケーションの支援、そして強度の行動障害に対して見守りを含めた適切な支援を行うヘルパーの存在が欠かせません。

民主党政権下の平成二十二年四月に立ち上げられた障がい者制度改革推進会議総合福祉部会では、知的障害のある子を持つ早稲田大学教授岡部耕典氏が、知的障害のある方の地域生活には重度訪問介護が必要不可欠だと訴えました。

そして、平成二十六年四月、障害者総合支援法の施行に合わせて、重度訪問介護の対象が肢体不自由者に加えて知的障害者と精神障害者にも拡大されました。

資料四を御覧ください。

知的障害と自閉症のある尾野一矢さんは、二〇一六年のやまゆり園殺傷事件で重傷を負った後、現在は施設を出て、重度訪問介護を利用しながら介助者とともに暮らしています。記事から一部引用して読み上げます。

意思疎通がしづらく、顔をかきむしる自傷行為をしたりすることもある、そんな一矢さんの自宅での暮らしを支えるのは、重度訪問介護という公的福祉サービスに基づき介護事業所から来る介助者だ、二十四時間、交代で調理や入浴介助、買物や通院などの付添い、夜間も含めた見守りをする、一矢さんは好きなときに好きなものを食べに外に行くこともできる、平日に通う事業所ではお弁当の配膳に励む。引用は以上です。

重度の知的障害があり、意思疎通が難しかったり強度の行動障害があったりすると、一緒に暮らしてはいけない、本人の希望は関係なく施設に隔離するしかない、そのような偏見を持っている方が多いのではないでしょうか。この記事を読めば分かりますが、重度訪問介護を利用しながらの暮らしは一筋縄ではいきません。しかし、二十四時間、専属のヘルパーが常時見守り、必要に応じて他者とのコミュニケーションの橋渡しをすれば、様々な壁にぶつかることはあっても、自分の望む生活を送ることができます。それは、重度の肢体不自由者の地域生活と何ら変わりありません。

しかし、重度訪問介護の利用を希望する知的障害のある方やその家族、支援者に対する行政の対応は、極めて差別的だと言わざるを得ません。実際に、知的障害のある方の地域生活を支援する団体の方から現状を伺いました。障害福祉サービスを受給するために、まずは家族や親しい支援者などが自治体の窓口に申請に行くケースが多いそうです。その際、窓口の担当者が、家族が面倒見れるでしょう、本人は自立生活したいんですか、入所施設やグループホームも楽しいですよ、重度訪問介護で暮らしを回そうとすると多額の税金が掛かるんですよといった差別的な対応、言動がなされるケースが後を絶たないといいます。

申請前の段階での行政のこうした対応、いわゆる水際対策に対して、厚労省はどのように考えているのでしょうか。先ほど述べた事例は最近発生したものです。今後、是正のために速やかに対策を講じていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

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