ありがとうございます。
公正取引委員会においては、この一方的な代金決定の禁止の具体的な解釈について、運用基準などで分かりやすく示していくとともに、無理のある規制とならないよう十分に配慮していただきたいというふうに思います。
次に、価格転嫁全体の問題についても質問させていただきます。
ただいま一方的な代金決定の禁止規定について確認しましたが、受注側の中小企業は発注側の大企業と比べてやはり価格交渉力がなくて、協議の義務を設けても、その力の差が埋まらない限り、完全にフェアな取引にならないのが実態だというふうに私は感じております。
二〇二三年十一月に、公正取引委員会と内閣官房が受注側の価格力を強化すべく労務費転嫁の指針を作成しまして、そこには価格交渉のフォーマットという、こういうものが付録されております。なかなかこれ、地元中小企業に話を聞いてみますと、このフォーマットの活用になかなかやはり踏み出せないようです。
これどういうことかと申し上げますと、確かにこのフォーマットを使えば、労務費が幾らとか書いてあるんで、その交渉をしやすくなるのかもしれませんが、逆にコスト構造を発注者側に丸裸にされてしまうという一面もあります。また、受注側からすると、このコスト構造を完全に確認できるので、コストを逆にぎりぎりまで、まだ行けるんじゃないかとぎりぎりまで詰められてしまうのではないかという懸念があるようです。逆に、一方、政府としては、一定程度コスト構造を示してコスト上昇分の価格転嫁を進めやすくしたいという意図があるのだと思いますが、それも理解できます。
だから、ひとえに価格交渉といっても良い面と悪い面の両方があって、さじ加減が難しいのが現実で、結局は経済全体で価格を転嫁していこうというこの機運の醸成をしていくことが価格転嫁推進の根本的な対策だと私は考えています。そのためには、国や自治体自身も、今ずっと言われておりますが、官公需でこの価格交渉を行っていくのも、まず隗より始めよと言われるように大事だと思います。
少し話は変わるんですけど、私の先輩の経営者の皆さん、七十代以上の方々、七十から八十の経営者の方々に、中小企業の方々にお話を伺うと、昔どうでしたかと聞くと、越智君、三十年前は、価格転嫁というか、値段を簡単に上げてくれていたよと、いい時代だったよというような声を何人にも聞くんですよ。
なぜ、じゃ、三十年前良かったのか。この件について政府はどういうふうに捉えて、何で、当時は価格転嫁ができていたのに何で今難しくなっているのかというのを改めて確認したいと思いますので、よろしくお願いします。
117向向井康二公正取引委員会事務総局官房審議官
お答えいたします。
公正取引委員会では、フランチャイズにつきまして、特に本部と加盟店との取引につきまして独占禁止法上の観点から関心を持っておるところでございます。
昭和五十八年でございますが、フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方、いわゆるフランチャイズガイドラインというものでございますが、そういうものを策定、公表したところでございます。その後、平成に入りまして、フランチャイズシステムのうち主要な分野でありますコンビニエンスストア、これにつきまして、平成十三年、平成二十三年、令和二年と三回にわたりまして取引の実態調査を行っているところで…
この発言のページ
118
越智俊之(自民)
ありがとうございます。
この独禁法のガイドラインの遵守についても引き続きしっかりと指導していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
そしてまた、今度はちょっと少し逆の目線で考えてみると、例えばウーバーイーツとか出前館など、このフードデリバリー業界を見ると、アプリでサービスを提供する事業者が非常に多くの配達員に対して食べ物などの配送を約款に基づいて委託するという取引があるようです。一人一人なかなか直接協議の場を設けるというのが難しいこの業界、このような約款で多数の取引をしている事業者にとっては、協議の申出全てに応じなくてはいけないとなると…
この発言のページ
119向向井康二公正取引委員会事務総局官房審議官
お答えいたします。
御指摘のフードデリバリーサービスにおきましては、一般的に、アプリ上で当該サービスを運営する事業者があらかじめ定める代金の決定方法に基づきまして個別の委託ごとに代金額が決定されるというような仕組みということを承知しているわけでございます。
このように、多数の事業者と取引を行うために代金の決定方法を一律に定めて取引に適用すると、それ自体はこの法律上直ちに違反となるというものではございませんが、留意するべき点があるわけでございます。
例えば、この法律ですと、委託をする際に代金の額、そういうものを定める必要がありますし、仮に代金の額が定…
この発言のページ
- (上の発言)
120
越智俊之(自民)
ありがとうございます。
公正取引委員会においては、この一方的な代金決定の禁止の具体的な解釈について、運用基準などで分かりやすく示していくとともに、無理のある規制とならないよう十分に配慮していただきたいというふうに思います。
次に、価格転嫁全体の問題についても質問させていただきます。
ただいま一方的な代金決定の禁止規定について確認しましたが、受注側の中小企業は発注側の大企業と比べてやはり価格交渉力がなくて、協議の義務を設けても、その力の差が埋まらない限り、完全にフェアな取引にならないのが実態だというふうに私は感じております。
二〇二三年十一月に、公正取引委員会と内閣官房が受注側の価格力を強化すべく労務費転嫁の指針を作成しまして、そこには価格交渉のフォーマットという、こういうものが付録されております。なかなかこれ、地元中小企業に話を聞いてみますと、このフォーマットの活用になかなかやはり踏み出せないようです。
これどういうことかと申し上げますと、確かにこのフォーマットを使えば、労務費が幾らとか書いてあるんで、その交渉をしやすくなるのかもしれませんが、逆にコスト構造を発注者側に丸裸にされてしまうという一面もあります。また、受注側からすると、このコスト構造を完全に確認できるので、コストを逆にぎりぎりまで、まだ行けるんじゃないかとぎりぎりまで詰められてしまうのではないかという懸念があるようです。逆に、一方、政府としては、一定程度コスト構造を示してコスト上昇分の価格転嫁を進めやすくしたいという意図があるのだと思いますが、それも理解できます。
だから、ひとえに価格交渉といっても良い面と悪い面の両方があって、さじ加減が難しいのが現実で、結局は経済全体で価格を転嫁していこうというこの機運の醸成をしていくことが価格転嫁推進の根本的な対策だと私は考えています。そのためには、国や自治体自身も、今ずっと言われておりますが、官公需でこの価格交渉を行っていくのも、まず隗より始めよと言われるように大事だと思います。
少し話は変わるんですけど、私の先輩の経営者の皆さん、七十代以上の方々、七十から八十の経営者の方々に、中小企業の方々にお話を伺うと、昔どうでしたかと聞くと、越智君、三十年前は、価格転嫁というか、値段を簡単に上げてくれていたよと、いい時代だったよというような声を何人にも聞くんですよ。
なぜ、じゃ、三十年前良かったのか。この件について政府はどういうふうに捉えて、何で、当時は価格転嫁ができていたのに何で今難しくなっているのかというのを改めて確認したいと思いますので、よろしくお願いします。
121山山本和徳中小企業庁事業環境部長
お答えいたします。
三十年前、一九九〇年頃の価格転嫁の状況について、詳細までは明らかではございませんけれども、あえて申し上げれば、当時は経済成長とインフレが続く中で販売価格を引き上げやすく、その分、価格転嫁しやすかったものと考えられます。
その後、デフレ経済の下で企業がコストカットに注力し、設備や人への投資が進まず、新しい価値を創出する取組も十分に進まなかったものと認識しております。そうした中では、販売価格を据え置き、様々な負担を取引先に求めるデフレ型の商慣行が根付いてしまったものと認識しております。
サプライチェーン全体での価格転嫁の実現にはこう…
この発言のページ
122
越智俊之(自民)
ありがとうございます。
三十年といえば、やはり、新入社員からもう幹部になるまでぐらいの長い間、このコストカット、コストカット、コストカット、言い続けられて、コストカットのこの商慣行が本当に根付いてしまった、定着してしまったのだなというふうに非常に強く感じています。
まさに今、このデフレからの脱却に向けて政府一丸となって取り組んでいるところだと思いますが、この価格転嫁の機運の醸成に向けて、官公需も含めた政府全体の取組について、私の同期でもあり、経済産業政務官の加藤政務官にお聞かせ願います。
この発言のページ
123
加藤明良(自民)経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官
お答えいたします。
越智委員のおっしゃるように、価格転嫁の機運醸成というのは大変重要なテーマだと思っております。
これに向けて政府も一丸となって取組を行っているところでございますが、御質問の政府の取組につきましては、一つには、先ほど山本部長からもお話がございました価格交渉促進月間を年二回、三月と九月に設けております。これは二〇二一年から取組を行っておりますが、これによりまして、定期的に価格交渉を行う、取引慣行の定着を目指してまいりました。
二つ目には、業界自ら取り組み、取引適正化の自主行動計画を策定、また実施に取り組んでいただいてきました。この中で…
この発言のページ