渡辺努東京大学大学院経済学研究科教授

2025年2月25日・第217回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 43 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 243 発言)

その大臣のおっしゃったことの詳細はちょっと存じ上げていないんですけれども、一般論として言うと、人口が減少する社会の中で制度を変えなきゃいけないというのは、まさにそうだというふうに思います。

私の今日のお話の文脈でいうと、その制度というのは企業の数だろうというふうに思います。人口が減る中で日本はなかなか企業の数が減っていないわけでありまして、先ほど中小企業の話が出ましたけれども、流通なんかでもやはり過剰に数がある、そこでの過当な競争が行われている、だからこそ価格の転嫁も進まない、こういう構図があるわけであります。人口の減少が不可避だとすれば、それに合わせて企業の数、例えば流通企業の数とかというのも減らしていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思います。

それは、しかし、大臣がおっしゃったような意味での制度というよりは、むしろ民間が行う活動のサイズということですので、政府がもっと減らせとかというふうに言うのはちょっと難しい面があると思うんですけれども、それでも、先々は、人口が減っていって、こういうふうに企業数も減っていくんだ、流通の企業数も減っていくんだ、それを前提に個々の人たちに経営の計画を立ててもらうというようなことは、政府がやるべき非常に大事な仕事の一つなんじゃないかというふうに思います。

あるいは、さっきも別の御回答で申し上げましたけれども、減らすプロセスの中で様々なフリクションがやはり起きますので、あるいは場合によっては雇用が損なわれるというようなことも起きますので、そういうことはできるだけセーフティーネット的なところでカバーしていって雇用の喪失によって苦しむ人がないようにする、これも恐らく政治がやるべき仕事の一つだというふうに思います。

繰り返しますが、やはり、社会が今大きく変わろうとしていますので、人口も含めて変わろうとしていますので、そこでの制度が変わるのも当然だし、それから、そこでの賃金の在り方、物価の在り方も変わるのも当然だと思います。なので、そこをしっかりと手当てをしながら移行期を過ごすというのが非常に大事な発想かというふうに思います。

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