福田徹 (国民民主党)

2025年2月26日・第217回国会 衆議院 予算委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 310 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 382 発言)

国民民主党、福田徹です。

私はこれまで、救命救急センターの救急医として働いてまいりました。今でも私の天命は、一対一、目の前の一つの命を救うこと、そう思っています。ただ、私はこれまで、多くの命を救うことができました。それは、私の知識が優れているからではない、私の技術が優れているからではない。ただ一つ、世界一の日本の医療制度のおかげ、そのおかげで多くの命を救えてきたと確信しています。

ただ、今、その世界一の日本の医療が危機に瀕しています。今日、私の質疑は、医療費を削減する、そういう話ではありません。現役世代の負担を抑えながら世界一の日本の医療を守る、医師としてだけではなく、政治家として救える命は必ず救う、そういう思いで質問をさせていただきます。

まず最初に、高額療養費制度の見直しについて質問をさせていただきます。

私も、現役世代の負担を抑えるという方向性には強く強く賛同します。ただ、それを高額療養費制度でやるというのは、物すごく慎重な制度設計が必要です。なぜなら、高額療養費制度というのは、若年者のがん治療であったり、決して欠かすことができない大切な医療まで抑制してしまいます。

例えば、二月二十一日、総理大臣は、高額な薬剤の例としてキムリアを挙げられました。キムリアというのは、若年の白血病患者さんで、しかも、ほかの薬で効かなかった人のみ、その人が使う、まさに最後のとりでです。

そして、今日、日本乳癌学会も緊急声明を出しています。乳がんはほかのがんと比較して、現役世代、子育て世代の罹患する割合が高く、医療費の負担が原因で経済的困窮に陥ることは、患者本人だけでなく家族を含む生活全般に深刻な影響を及ぼすことが懸念されると書かれています。医療費が心配で治療を控えて、救えるはずの命を失う、そんなことは決してあってはいけません。

ただ、よい方向に進めていただいた点もあります。当初の案からの変更で、最も大きな負担となる長期にわたって高額な治療が必要となる患者さん、その負担を抑えるために、多数回該当制度で四回目以降の負担を据え置いていただこうとしております。

ただ、一点、注意していただきたい点があります。それは、ぎりぎり自己負担上限額に達しない患者さんです。

こちらのパネルのとおり、今年の八月から、年収七百七十万円の場合は、自己負担上限額が約十八万八千四百円プラスアルファとなります。こちらを三回利用すると、四回目からは九万三千円となり、年間の総額は約百四十万円となります。一方で、ぎりぎりその自己負担上限額に達しない場合があります。その状態で一年間続くと、今、限度額が十八万八千四百円まで上がっていますので、これを一年間続けると最大約二百二十六万円にも達します。

要は、高額な医療を受けている人よりも安いはずの医療費が、ずっとずっと高額の支払いをしなければいけなくなるんですよね。限度額が上がったことで、このように、多数回該当に届かないぎりぎりの患者さんというのがたくさん生まれてきます。東京大学の五十嵐中先生の試算では、七十歳未満だけで六万人いると試算されています。

総理大臣にお聞きします。

今の見直しで、救える命は必ず救える、そう言えますでしょうか。このぎりぎり限度額に達しない金額が長期間続き、支払い額が逆転してしまい大きな負担となること、このことへの対策は何かありますでしょうか、教えてください。

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