石破茂 (自由民主党)内閣総理大臣

2025年5月20日・第217回国会 衆議院 本会議 第27号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 44 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 50 発言)

八幡愛議員の御質問にお答えします。

年金保険料を支払われている方や年金を受給されている方々の暮らしについてでございます。

現役世代の方も高齢者の方も、その生活の状況は様々でございます。私個人のことにつきましてつまびらかに申し上げることはいたしませんが、公的年金の被保険者として保険料を納付させていただく中で、様々な方々のお声を伺い、所得が低く厳しい生活を送っておられる方々がいらっしゃいますことはよく承知をしておるところでございます。

基礎年金の底上げ及び最低保障年金の導入についてです。

基礎年金のマクロ経済スライドを早期に終了させる措置につきましては、社会保障の専門家の方々の間でも賛成、慎重両方の御意見があることや、今後も経済が好調であれば発動の必要性がないものであるとともに、次の財政検証の結果により適切に検討し必要な対応を講ずることなどから、今回の法案には具体的な仕組みを規定しないことといたしました。

さらに、被用者保険の適用拡大は、就職氷河期世代を含め、より手厚い年金が受けられるようにするとともに、将来の基礎年金水準の改善にもつながるものであり、就職氷河期世代を見捨てているという御指摘は全く当たりません。

最低保障年金については、保険料納付実績とは無関係に一定の年金を保障するものとすれば、多額の税財源が必要になること、これまで保険料を払ってきた方々と払ってこなかった方々との間の公平性を確保できるのかといった難しい問題があり、慎重な検討が必要でございます。

今回の年金改正法案の意義についてですが、今回の改正法案は、いわゆる百六万円の壁を撤廃し、より手厚い年金を受けられるようにする被用者保険の適用拡大のほか、就労収入を得ながら年金をより多く受け取れるようにする在職老齢年金制度の見直し、iDeCoの加入可能年齢を七十歳まで拡大する措置など、将来の受給者の給付も充実させつつ、現在の受給者の年金の増額措置を盛り込んだ、極めて重要なものであると考えております。政府といたしましては、この法案の意義、内容につき、今後とも更に丁寧に説明を尽くし、国会の御審議を賜りたいと考えております。

社会保険料の減免措置の導入などについてのお尋ねです。

社会保険料の事業主負担は、医療や年金の給付に充てられ、労働者を支えるための事業主の責任であることから求められているものでございます。今回、キャリアアップ助成金を含め、経営や事務に関する事業者支援は用意いたしますが、こうした枠組みとは異なり、公費によって社会保険料の減免を行うことについては慎重な検討が必要と考えております。

消費税については、急速な高齢化などに伴い社会保障給付費が大きく増額する中において、全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置づけられていることから、政府として、その引下げを行うことは適当ではないと考えております。

なお、新たな給付金について検討してはおりませんが、物価や国民生活の状況に応じて、賃上げの効果が出るまでの間の対応として追加してきた備蓄米の売渡し、ガソリン価格の定額引下げ、電気・ガス料金支援といった対応を着実に、確実に実行いたしてまいります。

以上でございます。(拍手)

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