石破茂 (自由民主党)内閣総理大臣

2025年5月20日・第217回国会 衆議院 本会議 第27号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 30 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 50 発言)

井坂信彦議員の御質問にお答えいたします。

江藤農林水産大臣の任命責任についてのお尋ねをいただきました。

江藤大臣に対しましては、昨日、大臣を官邸に呼び、厳重に注意をいたしました。大臣からは、深い反省の意が示されたところであります。

江藤大臣の発言は、米の価格が高い中で、消費者の皆様、生産者の皆様、双方に配慮を欠き、極めて不適切なものであったと考えております。国民の皆様には大変申し訳のないことでございました。任命権者は私でございます。心より深くおわびを申し上げます。大変申し訳ございません。

米の価格の高止まりを始めとして、農政の課題が山積する中、その解決に向け、今まさに全力を挙げるべきときであります。江藤大臣には、国民の皆様の御理解が得られますよう、職務に邁進し、農政の課題の解決に全力を尽くさせたい、かように考えております。

今回の年金改正法案の提出時期や内容についてのお尋ねであります。

年金は国民の皆様の生活と密接に関わりますことから、例えば、自民党では十五回にわたる議論を行うなど、丁寧に、慎重に議論を進めてきたところであります。私自身も、厚生労働大臣や与党の幹部に対して、早急に党内手続を進めるよう指示をいたしました。先週の国会提出に、そのような経緯で至ったものでございます。

今回の法案では、いわゆる百六万円の壁を撤廃し、より手厚い年金が受けられるようにする被用者保険の適用拡大、就労収入を得ながら年金をより多く受け取れるようにする在職老齢年金制度の見直し、個人型確定拠出年金、iDeCoの加入可能年齢を七十歳まで拡大する措置など、将来の受給者の給付も充実させつつ、現在の受給者の年金の増額措置を盛り込んだ極めて重要なものであり、決して現役世代や若者を見捨てるような法案と評価されるようなものではございません。政府といたしましては、この法案の意義や内容につき、今後とも更に丁寧に説明を尽くすことといたしております。

将来の年金給付水準についてのお尋ねです。

年金の給付水準を保つことは重要な課題と考えております。当然のことであります。一方、これは経済状況によって変わり得るものでもありますことから、政府といたしましては、賃上げと投資が牽引する成長型経済を目指し、年金の給付水準が将来も維持できるように努めてまいります。

今回の財政検証の結果、年金財政は前回改正時よりも好転が見込まれており、過去三十年投影の低いケースでも所得代替率が最終的に五〇・四%となり、二〇一九年の同水準のケースの四四・五%と比べて上昇している状況にございます。

御指摘の措置は、今後も経済が好調であれば発動の必要性がないものであるとともに、次の財政検証の結果により適切に検討し必要な対応を講ずることなどから、具体的な仕組みについては今回の法案に規定しないこととしたものであります。

その上で、今回の年金改革法案では、被用者保険の適用拡大など、将来の受給者の給付を充実させつつ、在職老齢年金制度の見直しなど、現在の受給者の年金の増額措置を盛り込んでおり、政府としては、今国会での速やかな御審議をお願いする立場から、この法案の意義や内容について、今後とも更に丁寧に説明をいたしてまいります。

年金と生活保護との関係についてであります。

年金の給付水準は今後の経済状況によって変わり得るものであり、政府として、賃上げと投資が牽引する成長型経済を目指し、年金の給付水準が将来も維持できるように努めてまいります。また、将来の生活保護受給者数の見込みにつきましては、経済情勢等の様々な要因が影響し、年金制度の改正が実際にどのような影響があるかについては、一概に言えないものと考えております。

生活が困窮するリスクを減らす取組として、今回の法案に盛り込んだ被用者保険の適用拡大のほか、低所得の年金受給者に対する年金生活者支援給付金、生活困窮者に就労支援や家計改善などきめ細かい相談支援を行う生活困窮者自立支援制度など、社会保障全体での総合的な対応に引き続き取り組んでまいります。

底上げ措置についてのお尋ねをいただきました。

政府におきましても、経済が好調に推移しない場合の備えとして、基礎年金のマクロ経済スライドを早期終了させる措置を検討いたしておりました。

これは、基礎年金の財政を安定させるため、現行制度でも行っている厚生年金の積立金の基礎年金への活用を更に行うことで、基礎年金の給付水準を上げることを目的とするものであり、この措置を実施した場合、最終的には九九・九%を超えるほぼ全ての厚生年金受給者の方の給付水準が上昇すると見込まれておりました。

しかしながら、厚生年金の積立金を使うことについて、流用といった御意見もあり、今回の法案に具体的な仕組みを規定しないこととしたものです。一方、基礎年金の給付水準の確保は重要な課題です。給付水準は今後の経済状況によって変わり得るものでございますので、二〇二九年に行われる次の財政検証の結果を踏まえ、年金制度における対応が必要な場合に、適切に検討し、必要な措置を講じます。

被用者保険の適用拡大に係る企業規模要件の撤廃等についてのお尋ねです。

今回の法案では、今まで以上に小規模の企業で働く方に被用者保険の裾野を広げることから、企業経営に与える影響や事務負担の増加等を踏まえつつ、今まで以上に十分な準備期間を設けることといたしました。こうした対応の下、着実に被用者保険の適用拡大を進めてまいります。

その上で、社会保険料の事業主負担は、医療や年金の給付に充てられ、労働者を支えるための事業主の責任であることから求められているものであります。今般、キャリアアップ助成金を含め、経営や事務に関する事業者支援は用意いたしますが、こうした枠組みと異なり、公費により社会保険料の減免を行うことにつきましては、経過措置であるとしても課題が多いと考えております。

第三号被保険者制度についてでございます。

第三号被保険者制度につきましては、いわゆる専業主婦の方のみならず、病気や育児、介護などの理由で働けない方々など、様々な属性の方々が混在する中で、今般の年金制度改正では、将来的な見直しの方向性について意見がまとまらなかったところであります。

引き続き、被用者保険の適用拡大を進めることで第三号被保険者の対象者を縮小していくことを基本とした上で、今後、第三号被保険者の実態も精緻に分析しながら、制度に関する様々な論点や国会での御指摘も踏まえ、議論を進めてまいります。

残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。(拍手)

〔国務大臣福岡資麿君登壇〕

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