平将明 (自由民主党)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)

2025年3月18日・第217回国会 衆議院 本会議 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 35 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 61 発言)

國場幸之助議員より、まず、今回の法案の意義についてお尋ねがありました。

御指摘のとおり、我が国のサイバー対応能力の向上は、ますます急を要する課題でございます。

本法案は、官民連携の強化、通信情報の利用、攻撃者のサーバー等へのアクセス・無害化の三つを取組の柱とする、能動的サイバー防御を導入するものであります。

サイバー安全保障分野における情報収集、分析能力を強化するとともに、今回の制度整備を実現することによって、官民が連携をし、より早期かつ効果的にサイバー攻撃を把握をして、対応することが可能になると考えております。また、重大なサイバー攻撃の未然防止等のため、アクセス・無害化措置の実施が可能となります。

これらの取組は、国家安全保障戦略に掲げたサイバー安全保障分野の対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させるという目標の実現に不可欠なものと考えております。

次に、政府による監視や通信の秘密に関する懸念についてお尋ねがありました。

本法案の通信情報の利用は、同意によらずに利用する場合であっても、国家及び国民の安全の確保などの観点から重要な電子計算機について、それに対して行われる犯罪に当たる不正な行為による被害を防止をするという高い公益性があるものであり、他の方法によっては実態の把握や分析が著しく困難である場合に限り行うものであります。また、何人にも閲覧などの知得をされない自動的な方法によって不正な行為に関係があると認めるに足りる機械的情報のみが選別され、分析されるものであります。独立機関による検査によってこれらの条件が遵守されることを確保するなど、様々な措置が講じられています。

したがって、政府がサイバー攻撃対策の範囲を超えて国民の通話やメールを監視することはありません。憲法第二十一条の通信の秘密との関係でも、公共の福祉の観点から必要やむを得ない限度の制約にとどまるものであり、問題となるものではありません。

我が国が外国に所在するサーバー等に対してアクセス・無害化措置を実施する場合の考え方についてお尋ねがありました。

アクセス・無害化措置は、サイバー攻撃による危害を防ぐために必要最小限度の措置として行うものであり、当該措置を取った場合の影響が最小限となるように措置をすることとなります。

したがって、通常兵器による有形力の行使と同様の深刻な被害を伴うことは想定されず、国連憲章第二条の4が禁ずる武力の行使に当たることはないと考えます。その意味で、先制攻撃になることはありません。

なお、御指摘の先制攻撃については、特に国連憲章の下での自衛権の行使に当たっては、武力攻撃が発生をしていない段階で自ら先に攻撃する先制攻撃は許されないというのが我が国の立場であることには変わりはありません。

官民連携の在り方についてお尋ねがありました。

御指摘のとおり、昨今の国家をも背景とした高度なサイバー攻撃への懸念の拡大や、デジタルトランスフォーメーションの進展を踏まえると、個別企業のみ、若しくは民間のみ、官のみでのサイバーセキュリティー確保は困難であります。

このため、本法案では、一たびサイバー攻撃が発生した場合に国家国民の安全性を損なう事態が生じるおそれがある基幹インフラ事業者に対し、インシデント報告等を義務づけるとともに、協議会の構成員に対しても同様のインシデント報告を行うよう協力を求めることとしています。

一方、政府においては、これらインシデント報告に関する情報や、電気通信事業者から提供を受けて選別をした通信情報等を整理、分析をし、その結果を民間企業にも情報提供をすることとしています。

また、例えば、協議会を通じて、サイバー攻撃による被害の防止のための具体的な対策を官民で検討し、対処していくことになります。

こうした一連の取組を通じて、官民双方向の情報共有を促進することで、我が国全体のサイバーセキュリティーを強化をしてまいります。(拍手)

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