米山隆一 (立憲民主党)

2025年6月13日・第217回国会 衆議院 法務委員会 第23号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 59 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 176 発言)

これは全く間違いないところで、意見は変わっておりませんで、維新案導入後も、依然として、多くの方々が氏を改めることを強いられることになろうと思われますので、改氏を強いられる方々の人格的利益、アイデンティティーの喪失の問題については解消されないのではないかと考えております。

また、維新案は、戸籍に通称として使用する婚姻前の氏が記載されている者については、氏名に代えて婚姻前の氏を記載することとなるよう、必要な法制上の措置その他の措置を講ずることが非常にうまくいって、何の不都合も生じないことが前提となっておりますが、単に氏という言葉が入っているということで検索すると、関連する法律が六百五十以上、政省令が二千七百以上あるとのことであり、夫婦の氏が異なる場合には何々と読み替えるといった法律を制定するとしても、本当にそのような法律の読替えであったり改正がうまくいくのかは疑問が残るところでございます。

さらに、本質的なところとして、身分関係を公証する唯一の公簿である戸籍に記載される本名と、同じく戸籍に記載された通称とが併存する状態において、国内的には立法措置で対応することが可能であったとしても、海外ではそれは理解されるのかという問題があります。また、これが海外で理解されないのであれば、単に海外にいたときだけではなくて、国内における海外の事業者との間での契約ということで問題が生じます。

また、先ほど来言っている立法的措置というのは公的な関係についてのことでございまして、民間同士の取引で、幾ら通称、旧姓を使うといっても、いや、しかし、戸籍名というのも正式な名前なわけですから、それを使った場合にそれを駄目と言えるのか、民法的に、民事の契約ではどうなるのかといった問題が多々発生し得るのだと思います。

ですので、委員のおっしゃられます実務上のお困り事というのは残りますし、場合によっては、今言ったような、より深刻で更に解決が難しい新たな実務上のお困り事が生じる可能性も否定できないものと考えております。

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