企業の資金調達におきましては、これまで、不動産あるいは保証、こうしたことが担保として多く用いられてきましたけれども、最近、不動産を有しない中小企業、そういったものが増加をしている、あるいは、事業者の債務を保証した者が過大な責任を負いかねないという問題を背景に、不動産担保あるいは個人保証、ここに過度に依存しない資金調達方法、これを促進をする、そうした必要性が高まっている、こう認識をしているところであります。
そして、こうした資金調達の方法として、実務上これまで用いられてきました譲渡担保あるいは所有権留保について、これは明文の規定がないということがありました。そして、判例法理が示されていない、そうした論点もあるということがございます。そういったことから、法律関係の予見可能性あるいは取引の法的安定性に欠ける等の問題、これがございます。
そこで、動産以外の財産を担保の目的とする取引についての法律関係の予見可能性あるいは取引の法的安定性、これを向上させる観点から、私どもとして、この法律案を今国会で提出をさせていただいたところであります。
譲渡担保法案によりまして、動産、債権等を目的とする譲渡担保契約についての法律関係の予見可能性、取引の法的安定性を高めるということとなりまして、結果として、不動産担保や個人保証に依存しない資金調達の手法の一つとして譲渡担保等が利用しやすくなり、資金調達手法が多様化をされる、そうしたことを我々としては期待をしているところであります。
そして、今回、譲渡担保法案、これは民法の改正ではなくて新たな法律案を制定するものとした理由ということでお尋ねもございましたけれども、この点について申し上げますと、第一には、譲渡担保権あるいは留保所有権は実質担保権でありますけれども、目的である財産権そのものを移転したり、あるいは留保する形式を取るという点で、これは民法の定める担保物権とは性質がやはり異なるということ。そして、第二には、実行のための各種の裁判手続や、あるいは、譲渡担保権等の倒産法上の扱いに関する規定など、民法が定める実体的な規定ということではなく、多数の手続的規定、これを定める、設ける、そうした必要があるということで、今回この新法として制定をすることを我々としては考えたところでございます。
136小小竹凱(国民)
質問を終わります。ありがとうございました。
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137
西村智奈美(立憲)
次に、平林晃さん。
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138平平林晃(公明)
公明党、平林晃です。
この度、新しく提案されております譲渡担保法案につきまして質問させていただきます。これまでの議論とちょっと重複する部分もございますけれども、御容赦いただけたらと思います。
まず、総論といたしまして、大臣にお聞きできればと思います。
譲渡担保や所有権留保に関しましては、実務や判例法理を重ねて発展してきた手法と承知をしております。そうした手法をなぜ今法定化するとの判断に至ったのかという点に関しまして、その背景と目的、効果、どのようなものを期待しておられるのかと、あわせて、この度、民法の改正ではなくて新法の制定という形式を取られた理由…
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- (上の発言)
139
鈴木馨祐(自民)法務大臣
企業の資金調達におきましては、これまで、不動産あるいは保証、こうしたことが担保として多く用いられてきましたけれども、最近、不動産を有しない中小企業、そういったものが増加をしている、あるいは、事業者の債務を保証した者が過大な責任を負いかねないという問題を背景に、不動産担保あるいは個人保証、ここに過度に依存しない資金調達方法、これを促進をする、そうした必要性が高まっている、こう認識をしているところであります。
そして、こうした資金調達の方法として、実務上これまで用いられてきました譲渡担保あるいは所有権留保について、これは明文の規定がないということがありました。そして、判例法理が示されていない、そうした論点もあるということがございます。そういったことから、法律関係の予見可能性あるいは取引の法的安定性に欠ける等の問題、これがございます。
そこで、動産以外の財産を担保の目的とする取引についての法律関係の予見可能性あるいは取引の法的安定性、これを向上させる観点から、私どもとして、この法律案を今国会で提出をさせていただいたところであります。
譲渡担保法案によりまして、動産、債権等を目的とする譲渡担保契約についての法律関係の予見可能性、取引の法的安定性を高めるということとなりまして、結果として、不動産担保や個人保証に依存しない資金調達の手法の一つとして譲渡担保等が利用しやすくなり、資金調達手法が多様化をされる、そうしたことを我々としては期待をしているところであります。
そして、今回、譲渡担保法案、これは民法の改正ではなくて新たな法律案を制定するものとした理由ということでお尋ねもございましたけれども、この点について申し上げますと、第一には、譲渡担保権あるいは留保所有権は実質担保権でありますけれども、目的である財産権そのものを移転したり、あるいは留保する形式を取るという点で、これは民法の定める担保物権とは性質がやはり異なるということ。そして、第二には、実行のための各種の裁判手続や、あるいは、譲渡担保権等の倒産法上の扱いに関する規定など、民法が定める実体的な規定ということではなく、多数の手続的規定、これを定める、設ける、そうした必要があるということで、今回この新法として制定をすることを我々としては考えたところでございます。
140平平林晃(公明)
ありがとうございます。
続きまして、集合動産譲渡担保権について伺います。
本法案につきましては、第四十条において、集合動産譲渡担保権の設定が可能であることが明文化されています。この部分で、ちょっと済みません、一問飛ばさせていただけたらと思います。本法案四十三条で、集合動産譲渡担保権設定者は、正当な理由がある場合を除いて、少し飛ばしまして、特定範囲所属動産の一体としての価値を、集合動産譲渡担保権者を害しない範囲を超えて減少することのないように維持しなければならないとされています。
この法文案におけます正当な理由ということに関しまして、主として何を想定…
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141竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
集合動産は設定者による処分等によってその構成部分が変動いたしますが、担保権者は、仕入れによる補充等により、全体として一定の範囲で価値が維持されることを前提にした担保価値を期待していることが通常でございます。
そこで、譲渡担保法案は、設定者は動産の補充等により集合動産の全体としての価値の維持義務を負う旨を特に明文で定めることとしております。
もっとも、集合動産はその価値が変動することが予定されておりますので、その変動の原因には様々なものがあります。集合動産が維持すべき価値を下回った場合でも、当然に義務違反を問うのは相当ではないこと…
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142平平林晃(公明)
個別具体の事情によって変わってくるので抽象的な表現になるということで、理解をさせていただいたところでございます。
さらに、関連してとなりますが、例えばの話ですけれども、事業者Aが倉庫の在庫一式に対して集合動産譲渡担保権を設定をして、金融事業者、例えば銀行Bから融資を受けている、こういう状況におきまして、Aに対して物を卸していくような仕入れ事業者Cが、当該倉庫に納品したものの所有権を留保することによって代金債権を担保する、こういうことも十分に考えられるわけでございます。
この場合、この所有権の留保と集合動産譲渡担保権との優劣関係については、どのような規…
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