電磁的記録提供命令におきましては、現行の差押えとは異なり、被処分者に電磁的記録の提供を命ずる処分であることから、これも繰り返し答弁しているところでございますが、一般的には、そうした処分の性質上、被処分者、提出する方におきまして何を提出すればいいのかということが判断できるものでなければならないということになりますので、被処分者において何を提供すればよいのか判断できるようにするために、令状において、提供させるべき電磁的記録が現行の差押えにおける差し押さえるべきものに比べてより具体的に特定されることになり、被処分者はそれに従って命令の対象となる電磁的記録を提供することとなるというふうに考えております。
森本宏法務省刑事局長
2025年4月18日・第217回国会 衆議院 法務委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 61 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 179 発言)
前後のやりとり
実は、篠田委員が、私が聞きたいことがたくさんあるということで質問時間を譲っていただきましたので、ゆっくり伺いたいと思います。 電磁的記録提供命令について、先ほど黒岩理事からも質問があった点なんですけれども、少し角度を変えてお伺いしたいと思います。 現行法における物の差押えにおいても、捜査機関が現場で実際にその物を見て、被疑事実に関連すると思われるもののみを差し押さえている。すなわち、令状に記載されているからといって、その品目の物件を犯罪事実と無関係のものまで何でもかんでも差し押さえるわけではないんですよという御説明をいただいております。 我々弁護士…
お答えいたします。 まず、憲法三十五条一項は包括的な押収を禁止しておりますので、どのようなものが包括的な押収というかという点については、憲法ではまず禁止されているということが前提でございまして、これを受けて、現行の刑事訴訟法では、これまでも答弁しているところでございますが、裁判官が発する差押許可状には差し押さえるべきもの等を具体的に特定して記載することとされており、捜査機関が差し押さえることができる記録媒体であれば、記録媒体は令状に記載されたものに限定されます。 そして、令状の審査に当たっては、裁判官は、令状請求書に記載された差し押さえるべきものと被…
今の、要するに、令状に書いてあっても、現場でできるだけデータとかを内容を確認して、関係があるものに更に現場で絞り込んでいますということだと思うんですね。 ところが、電磁的記録提供命令では、命令を受けた者は、令状に提供させるべき電磁的記録として記載されたデータは全て提供しなければいけない。現行法による差押えのように、データの内容を確認して、犯罪事実に関連するデータのみを選んで提供するということはできないと先ほど黒岩理事への答弁でもおっしゃったと思います。 そうすると、その結果、犯罪事実に関連しない電子データが結果的には大量に収集されてしまうということが…
- (上の発言)
電磁的記録提供命令におきましては、現行の差押えとは異なり、被処分者に電磁的記録の提供を命ずる処分であることから、これも繰り返し答弁しているところでございますが、一般的には、そうした処分の性質上、被処分者、提出する方におきまして何を提出すればいいのかということが判断できるものでなければならないということになりますので、被処分者において何を提供すればよいのか判断できるようにするために、令状において、提供させるべき電磁的記録が現行の差押えにおける差し押さえるべきものに比べてより具体的に特定されることになり、被処分者はそれに従って命令の対象となる電磁的記録を提供することとなるというふうに考えております。
今の御答弁は、電磁的記録提供命令の実務上、重要な答弁であると思います。 今までの差押えの実務では、令状の差し押さえるべきものとして、本件に関係あると思料されるパソコンとかハードディスクといった一応品目は挙げられているものの、最後に、これらに関連するものというような記載があったりして、かなり幅広な記載になっているわけですが、捜査官が捜索、差押えの現場で事件に関係あるものだけにきちんと絞り込むので多少幅広でもいいんですということにされていたわけです。 しかし、電磁的記録提供命令においてはそのような現場での絞り込みができないので、令状請求の段階で、提供させ…
今局長から答弁させていただきましたけれども、電磁的記録提供命令におきましては、被処分者、ここに電磁的記録の提供を命ずるという処分の性質上、やはり、令状において、提供させるべき電磁的記録が現行の差押えにおける差し押さえるべきものに比べてより具体的に特定をされるということとなると考えられます。 そうしたことで、この法律案、成立をした場合には、捜査機関において適切な運用の在り方、これは検討すると承知をしておりますけれども、私どもといたしましても、通達等によりまして、今申し上げた点も含めて、これは、現場の捜査機関の対応が大事でありますから、捜査機関に対して制度…
被疑者がサーバーに預けたデータを何でもかんでも持っていく、そういうようなことが決してないようにお願いしたいと思います。
次に、改正案の刑訴法百十一条三項は、電磁的記録提供命令によってオンラインで電子データを提供させたときは、当該電磁的記録の内容を確認するための措置を取ることその他必要な処分をすることができるとしていますが、この必要な処分には具体的にどのようなことが含まれるのでしょうか。また、この必要な処分には、電磁的記録提供命令を受けた者に対して一定の行為をさせることを刑事罰をもって強制することは含まれていないと理解してよいかも併せて伺います。