ある証拠がどのような証拠価値を持つのかということは、捜査、公判の進捗段階に従って見方が変わり得る場合があると思います。例えば、当初の段階ではこれは無関係だと思っていた証拠が、後に例えば、被告人のアリバイを、主張を裏づけるものであったということもあり得るわけです。
それで、電磁的記録提供命令の場合に、誰から提供を受けるのか、情報主体が誰か、被処分者じゃなくて情報主体が誰かということとの兼ね合いになるかもしれませんけれども、先ほど先生がおっしゃった例ですと、例えば、Aさんという情報主体が提出したものが、Bさんという人が被疑者、被告人になって、その公判で、Bさんにとって必要な証拠になる場合もあり得るということですので、Aさんにとっては取り消してもらいたいものかもしれないけれども、Bさんとの兼ね合いで、本当に取り消してしまって、なくしてしまっていいのかという問題があるというふうに考えております。
60
西村智奈美(立憲)
森本刑事局長、申し訳ありませんが、大変重要なところなんですけれども、答弁が非常にやはり分かりにくくて、どっちなんだろうとここで聞いていても思うことが結構ありますので、明確に答弁をお願いします。貴重な委員会の時間ですので、お願いします。
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61森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
事後といいますのは、捜査が行われて例えば起訴されましたといったら、その後、起訴した後、その証拠について、裁判になればそれを開示するか否か、それから確定記録になった場合にも、その後に例えば、後で、再審のためとか、それから国家賠償請求訴訟に備えるとか、もろもろいろいろな手続がその後続いてまいりますので、そういったところに利用されるかもしれない証拠につきましては、何というんですか、捜査機関がすぐに廃棄するという形には、すぐに消去するという形にはなっておらず、一定期間、法令に従った形で保管、保存するという決まりになっているということを申し上…
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62
藤原規眞(立憲)
例えば、再審のためとか、あるいは国賠のためというふうにおっしゃいましたが、ということは、結局、人権のためですよね、人権保障の目的で事後の検証を行うわけですよね。今うなずいていらっしゃいますけれども。
じゃ、人権保障のためとうたいながら、その事後の検証、そのために、結局、消去しないと。消去してほしいと思うのは、それは人権ですよね、押収された側からしたら。結局、人権の目的とうたいながら、結果的に人権を制約していることになりませんか。結局、自己矛盾していませんか。
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- (上の発言)
63森森本宏法務省刑事局長
ある証拠がどのような証拠価値を持つのかということは、捜査、公判の進捗段階に従って見方が変わり得る場合があると思います。例えば、当初の段階ではこれは無関係だと思っていた証拠が、後に例えば、被告人のアリバイを、主張を裏づけるものであったということもあり得るわけです。
それで、電磁的記録提供命令の場合に、誰から提供を受けるのか、情報主体が誰か、被処分者じゃなくて情報主体が誰かということとの兼ね合いになるかもしれませんけれども、先ほど先生がおっしゃった例ですと、例えば、Aさんという情報主体が提出したものが、Bさんという人が被疑者、被告人になって、その公判で、Bさんにとって必要な証拠になる場合もあり得るということですので、Aさんにとっては取り消してもらいたいものかもしれないけれども、Bさんとの兼ね合いで、本当に取り消してしまって、なくしてしまっていいのかという問題があるというふうに考えております。
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藤原規眞(立憲)
違法収集証拠を前提に、森本局長が例として挙げられているんですよ。それでもAさんとBさんで違うから、Bさんで使うかもしれないからって、今、同じこと言えますか。違法収集証拠の例ですよ。しかも、私が出した例じゃなくて、森本局長が出された例ですよ。
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65森森本宏法務省刑事局長
済みません。違法であったというものにつきましても、いろいろな段階、いろいろな、軽微な違法から、例えば、手続違反的なものから……(藤原委員「いや、令状主義を没却するような重大な違法ですよ」と呼ぶ)いろいろなものがありまして、その全体につきまして、今の刑事訴訟法の体系がそういったものを消去するという体系になっていない。
ここにつきましては、参考人質疑のときに池田参考人、言っておられたのは、そういった問題についてはもちろん将来の課題としてはあるかもしれないというふうにおっしゃっておられましたけれども、この電磁的記録提供命令にかかわらず、現行刑事訴訟法の体系と…
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藤原規眞(立憲)
今の体系だったらというふうにおっしゃいますけれども、その今の体系の下で森本局長が出された例は覚醒剤なんですよ。法禁物なんですよ。情報だけ特化するわけにいかないとおっしゃいましたけれども、覚醒剤と電磁的記録の中に入っている情報は価値が違うのは当たり前じゃないですか。だから、特化すべきだというふうに考えがあってもおかしくないと思うんですけれども、それでも法禁物たる覚醒剤と情報は同じだ、特化する必要は全くないんだ、そう考えていらっしゃるということですか。
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