森本宏法務省刑事局長

2025年4月1日・第217回国会 衆議院 法務委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 8 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 208 発言)

お答えいたします。

まず、電磁的記録提供命令は、現行の記録命令付差押えと同様に、被処分者に電磁的記録の提供を命ずる処分でございますから、その処分の性質上、提供させるべき電磁的記録について、被処分者、提出する方において、何を提供すればいいのかということが判断できる程度にまず特定できているということが必要になると考えられます。

一方、先生御指摘の、現行二百十八条二項のいわゆるリモートアクセスによる差押えの令状においては、先生御指摘のような形での特定というのも一つの方法があり得ると思いますが、その特定方法は、提供すべき電磁的記録が全く一緒とは言えませんで、異なる場合もあり得る。

その上で、電磁的記録提供命令における提供させるべき電磁的記録の在り方につきましては、個別の事案ごとに、具体的な事実関係、証拠関係を踏まえて判断されることになりますので、一概には申し上げにくいところはございますが、被疑事件との関連性が認められることを前提として、被処分者において特定すべき電磁的記録の範囲が判断可能な程度に特定されるということであれば、御指摘のIDやアカウントにより電磁的記録の範囲を特定することもあり得るものとは考えます。

他方で、先生、最後のところで一件記録というおっしゃり方をしたと思うんですが、その言い方ですと、普通は、例えば事業者が、電磁的記録提供命令を出すということを想定しますと、どの範囲のものを出していいのかということが明らかにならない場合もあると思いますので、そのような形で命令が出されるか、あるいは執行されるかということについてはちょっと、事案によるとは思いますけれども、少なくとも、事業者が提供できる程度に特定されていることが必要になるということになろうかと思います。

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