お答えいたします。
まず、緊急避難で武力行使を正当化できるかについては、これは国際法学者の中では合意に至っていません。したがいまして、緊急避難でも武力の行使は正当化できるという見解と、いや、できないんだ、緊急避難の場合は武力は駄目なんだという見解が両方ございます。
ただ、いずれにしましても、日本としましては、恐らくこの法案が前提としているのは、武力に至らない、これはもう至上命題であるということでございますので、その必要最小限度で域外のアクセス・無害化措置を講じるという仕組みだと思いますので、平素から、そうしています、それに徹しますということを対外的に発信して、信用を確保しておくことが重要だと思います。
それで、国際法上、違法性阻却事由が認められるのかというのは、国際判例でも、これは違法性阻却事由として認められているというようなことは出ていますので、ここの点については疑いはなかろうかと思います。
ただ、問題は、その厳格な要件でございます。ここがやはり、国家責任条文という、二十五条だったと思うんですが、細かな規定がございます。そこをきちんと個々の具体的なケースに応じて満たしているということを慎重に、もしこれに援用する場合には主張していくということはしなければならないと思いますが、違法性阻却事由としては今日は認められているということは改めて強調したいと思います。
以上です。
26市市來伴子(立憲)
先ほど黒崎参考人が、無害化措置が武力に当たると主張される可能性がある、また、国際法においては武力の定義がないとおっしゃっておりました。この点についてもう少し詳しくお聞きしたいのと、また、先ほど来出ています、自衛隊でなく警察が措置した場合でも国際法上は同じく扱われるということでよろしいでしょうか。
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27黒黒崎将広防衛大学校総合安全保障研究科教授
お答えいたします。
まず、一般論といたしましては、先ほどお話しさせていただきましたように、国際法上、普遍的に合意された武力の行使の定義はございません。また、国際法上の評価をする際に、今先生おっしゃったような、自衛隊であるかあるいは警察であるかというよりも、何を日本という国が行うのかということが決定的な評価として重要な要因になると思います。
その意味では、日本の警察官が、サイバー危害防止措置執行官だと思いますが、どういう措置を取るか。警察だから大丈夫だ、その事実だけで国際法上武力の行使にはなりませんよということにはなりません。その意味では、おっしゃる御…
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28市市來伴子(立憲)
違法性阻却事由について、黒崎参考人と大澤参考人に伺いたいと思います。
違法性阻却事由の緊急避難が援用される、想定されるというふうに政府は言っているわけでございますが、この範囲はあくまで武力に至るまでの行為であって、相手国が武力であると主張した場合には、この援用についてはどうなるんでしょうか。
また、続けて、そもそもこの緊急避難の援用は可能なのかという懸念が聞こえてきます。緊急避難の要件が充足されない、あるいは、濫用のおそれがあるため認められにくいのではという意見もありますが、御見解を伺います。
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- (上の発言)
29黒黒崎将広防衛大学校総合安全保障研究科教授
お答えいたします。
まず、緊急避難で武力行使を正当化できるかについては、これは国際法学者の中では合意に至っていません。したがいまして、緊急避難でも武力の行使は正当化できるという見解と、いや、できないんだ、緊急避難の場合は武力は駄目なんだという見解が両方ございます。
ただ、いずれにしましても、日本としましては、恐らくこの法案が前提としているのは、武力に至らない、これはもう至上命題であるということでございますので、その必要最小限度で域外のアクセス・無害化措置を講じるという仕組みだと思いますので、平素から、そうしています、それに徹しますということを対外的に発信して、信用を確保しておくことが重要だと思います。
それで、国際法上、違法性阻却事由が認められるのかというのは、国際判例でも、これは違法性阻却事由として認められているというようなことは出ていますので、ここの点については疑いはなかろうかと思います。
ただ、問題は、その厳格な要件でございます。ここがやはり、国家責任条文という、二十五条だったと思うんですが、細かな規定がございます。そこをきちんと個々の具体的なケースに応じて満たしているということを慎重に、もしこれに援用する場合には主張していくということはしなければならないと思いますが、違法性阻却事由としては今日は認められているということは改めて強調したいと思います。
以上です。
30大大澤淳公益財団法人中曽根康弘世界平和研究所主任研究員
お答え申し上げます。
緊急避難を、正当性、違法性阻却事由とした場合に、どちらかというと、私の見解では、それでは十分なのではないと。
つまり、緊急避難というのは、不正急迫の侵害が行われている最中であればできるんですけれども、例えば、その準備段階においてできる、十分措置が打てるのかということを考えますと、サイバー攻撃というのは、実際、最後の段階では、例えば電力が止まったりとか交通機関が乱れたりということが起きますが、それに至るまで、相手のネットワークに入る準備期間というのは、数か月かけて入ってきます。
ただ、その間は、不正急迫なことが起きているわけでは…
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31市市來伴子(立憲)
国際法の遵守は非常に大事な点だと思います。違法行為とならないように制度設計をすることがまず大事だと思いますが、黒崎参考人、また大澤参考人は、どういった機能が必要だとお考えでしょうか。先ほど黒崎参考人は、国会の関与ということもおっしゃっていただきましたけれども、その点についても含めてお伺いをしたいと思います。
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32黒黒崎将広防衛大学校総合安全保障研究科教授
お答えいたします。
法的な歯止めは十分ではないか、十分であるというふうな形で申し上げましたが、やはり効果的にそれを実施するにはどうすればいいのかという、人材確保が私は重要だと考えております。
先ほどのお話の繰り返しで恐縮ですけれども、警察や自衛隊については、自主的に組織内できちんと能力構築、新しい任務が付与されるわけですので、警察官も自衛官の方々も。基本的な国際法に精通された方、専門家の方はたくさん組織内にもいらっしゃるのは重々承知しておりますが、ただ、そういう新しいルール、適用可能な国際法規則に合わせた教育訓練というのはやはりしていかなければいけな…
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