事前のいろいろなお話を聞くときにも、御説明としては、専門家の科学的知見を改めて集めるということや、因果関係が明確になるかという話をよく聞いたんですけれども、今日お話しした予防原則というのは、より詳しく言うと、人間の健康とか権利の侵害、健康権という権利もございます、の侵害とか損害の可能性があるという状況の中で使われる政治的な判断です。
これは事前のレクのときに聞いたんですけれども、例えば、科学的知見を持った方たちの会議でAという決定が出れば、じゃ、政府はAという結果にするのかということがあります。多分、同じような知見があっても、例えばイギリスがそれを厳しくする、あるいはドイツが厳しくするときには、科学的知見はあっても、それを政治が判断しているわけですよね。そうした判断の基準が、一つにこの予防原則と言われるものであります。
ちょっと文脈を外すかもしれませんけれども、済みません、自民党、公明党の皆さんには聞きづらいかなと思いますけれども、日本は世界で唯一の戦争被爆国であります。その日本が、例えば、核兵器の禁止条約にオブザーバーで参加するかと皆さんおっしゃっているんですけれども、なかなか重い腰が上がらないということがあります。これは、国によって、どういう歴史的経験をしているかによって、国際社会に与える影響というのは物すごく違うんですね。つまり、被爆国から来た政府ということになると、いろいろな人たちがやはり意見を聞いてくれるんです。
そういう意味で、自らの発信をどうするかということなんですけれども、同じようなことでいえば、日本は、四大公害、我々のときは教科書で習いました、水俣病、第二水俣病、四日市ぜんそくエトセトラ、そうしたもので世界の有害化学物質による大きな損害を経験した国として、国際的に認知されているんです。これは御存じだと思いますけれども、二〇一三年の十月には水銀及び水銀製品に関する水俣条約というものも締結されました。条約の名前に水俣というのがついたのは、我が国がやはりこういう問題に物すごい歴史的な背景を持っているということを皆さんが確認された結果であります。
御存じのように、もしあの当時、予防原則によって有機水銀に積極的な規制が取られていれば、これは先ほどもちらっと申しましたけれども、その後の被害がどれだけ小さくなったか、あるいはその後の政府の責任がどれだけ小さくなったかという問題を考えるときに、こうした原則を科学の知見に対して適用するということをやっていかないと、まさに我々の仕事が、多分意味がないというふうなことが言えると思います。
つけ加えれば、石破総理も、先月の施政方針演説で、日本の農林水産業、食品産業に徹底的な高付加価値をつけて、基幹産業にするともおっしゃっています。そういうときに、こういう問題についての感覚が鈍いという、ある種の国際的な風評というものがどういう意味があるのかというのをお考えいただければと思います。ちょっと後でまた触れます。
では、環境省の方も来られているので、予防原則に関わる第二の事例として、有機フッ素化合物、PFASの件についてお尋ねしたいと思います。
先週の二月六日に、環境大臣の諮問機関である中央環境審議会の小委員会は、水道水に含まれる有機フッ素化合物、PFASの濃度を水道法で定める水質基準に格上げする方針を了承しました。また、その基準値は、従来の暫定目標値の数値である代表物質、PFASというのはかなり広い物質を含むので、PFOAとPFOSの合計で一リットル当たり五十ナノグラムに据え置くとしました。
この基準値が据え置かれた根拠となっているのも、実は内閣府に属する食品安全委員会の二〇二四年の六月二十五日の影響評価書というものであります。
環境省の政務官にお尋ねしたいんですけれども、この辺の事情はどのように御認識されているでしょうか。
332中中山智紀消費者庁食品衛生・技術審議官
お答えします。
米国の決定の根拠となった論文には二報の論文がございまして、その論文につきまして、今現在、我が国における専門家の評価というものを聴取し、その結果をまとめているところでございまして、先ほど副大臣からも申し上げたとおり、来週の十八日に食品衛生基準審議会の添加物部会において、その内容の評価について議論をしたいというふうに考えてございます。
この発言のページ
333
上村英明(れいわ)
さらに、消費者庁は、今回に関してかなりホームページに詳しく根拠を出していただいたんですけれども、通常の使用による摂取においては安全上懸念はないというふうなことをホームページの中でおっしゃっています。この根拠は何かというと、FAO、これは国際機関ですけれども、WHOの食品添加物専門家会議の評価である。ただし、この評価というのは、一九九一年、三十年以上前の評価ということになります。
その意味でいけば、評価に関する会議が設けられるという話はあったんですけれども、日本独自で新たに調査をするというようなお考えはおありでしょうか。
若しくは、特定の国が禁止をする…
この発言のページ
334
鳩山二郎(自民)内閣府副大臣
御質問にお答えをいたします。
新たな調査を行う必要があるか、そういう質問だと思いますが、今回のアメリカの発表においても、食用赤色三号の使用が人に危険を及ぼす科学的な証拠が認められたわけではないとされており、まずはアメリカの判断の根拠となった文献について専門家に意見を聴取し、先ほども答弁しましたが、審議会において御議論をいただく予定としております。
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- (上の発言)
335
上村英明(れいわ)
事前のいろいろなお話を聞くときにも、御説明としては、専門家の科学的知見を改めて集めるということや、因果関係が明確になるかという話をよく聞いたんですけれども、今日お話しした予防原則というのは、より詳しく言うと、人間の健康とか権利の侵害、健康権という権利もございます、の侵害とか損害の可能性があるという状況の中で使われる政治的な判断です。
これは事前のレクのときに聞いたんですけれども、例えば、科学的知見を持った方たちの会議でAという決定が出れば、じゃ、政府はAという結果にするのかということがあります。多分、同じような知見があっても、例えばイギリスがそれを厳しくする、あるいはドイツが厳しくするときには、科学的知見はあっても、それを政治が判断しているわけですよね。そうした判断の基準が、一つにこの予防原則と言われるものであります。
ちょっと文脈を外すかもしれませんけれども、済みません、自民党、公明党の皆さんには聞きづらいかなと思いますけれども、日本は世界で唯一の戦争被爆国であります。その日本が、例えば、核兵器の禁止条約にオブザーバーで参加するかと皆さんおっしゃっているんですけれども、なかなか重い腰が上がらないということがあります。これは、国によって、どういう歴史的経験をしているかによって、国際社会に与える影響というのは物すごく違うんですね。つまり、被爆国から来た政府ということになると、いろいろな人たちがやはり意見を聞いてくれるんです。
そういう意味で、自らの発信をどうするかということなんですけれども、同じようなことでいえば、日本は、四大公害、我々のときは教科書で習いました、水俣病、第二水俣病、四日市ぜんそくエトセトラ、そうしたもので世界の有害化学物質による大きな損害を経験した国として、国際的に認知されているんです。これは御存じだと思いますけれども、二〇一三年の十月には水銀及び水銀製品に関する水俣条約というものも締結されました。条約の名前に水俣というのがついたのは、我が国がやはりこういう問題に物すごい歴史的な背景を持っているということを皆さんが確認された結果であります。
御存じのように、もしあの当時、予防原則によって有機水銀に積極的な規制が取られていれば、これは先ほどもちらっと申しましたけれども、その後の被害がどれだけ小さくなったか、あるいはその後の政府の責任がどれだけ小さくなったかという問題を考えるときに、こうした原則を科学の知見に対して適用するということをやっていかないと、まさに我々の仕事が、多分意味がないというふうなことが言えると思います。
つけ加えれば、石破総理も、先月の施政方針演説で、日本の農林水産業、食品産業に徹底的な高付加価値をつけて、基幹産業にするともおっしゃっています。そういうときに、こういう問題についての感覚が鈍いという、ある種の国際的な風評というものがどういう意味があるのかというのをお考えいただければと思います。ちょっと後でまた触れます。
では、環境省の方も来られているので、予防原則に関わる第二の事例として、有機フッ素化合物、PFASの件についてお尋ねしたいと思います。
先週の二月六日に、環境大臣の諮問機関である中央環境審議会の小委員会は、水道水に含まれる有機フッ素化合物、PFASの濃度を水道法で定める水質基準に格上げする方針を了承しました。また、その基準値は、従来の暫定目標値の数値である代表物質、PFASというのはかなり広い物質を含むので、PFOAとPFOSの合計で一リットル当たり五十ナノグラムに据え置くとしました。
この基準値が据え置かれた根拠となっているのも、実は内閣府に属する食品安全委員会の二〇二四年の六月二十五日の影響評価書というものであります。
環境省の政務官にお尋ねしたいんですけれども、この辺の事情はどのように御認識されているでしょうか。
336
勝目康(自民)環境大臣政務官・内閣府大臣政務官
お答え申し上げます。
PFOS、PFOA等につきましては、これは地域の方々の不安の声が今上がっているということでございまして、環境省として真摯に受け止めておるところであります。
このPFOS等による健康リスクでございますけれども、飲み水や食品などを経由した経口での摂取が主な要因として考えられております。このため、委員御指摘のとおり、昨年六月の食品安全委員会による科学的な評価結果を踏まえまして、環境省では、今月六日に開催した審議会におきまして、水道のPFOS及びPFOAの暫定目標値について、これを水質検査、遵守義務のある水質基準への引上げといったことを…
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337
上村英明(れいわ)
これも、実はアメリカの基準が動いておりまして、二〇二四年、去年の四月に、アメリカ環境保護庁、これはもう皆さん、何人かの方が質問されているんですけれども、EPAが、PFOAとPFOSの水質基準値をそれぞれ一リットル当たり四ナノグラムというものにいたしました。
先ほど、日本では二つ合わせて五十ナノグラムなので、やはり緩いよねという声が上がっているんですけれども、この点に関してはどういうふうにお考えでしょうか。
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338
勝目康(自民)環境大臣政務官・内閣府大臣政務官
お答え申し上げます。
食品等から摂取するものに関します健康影響の評価につきまして、独立した立場で科学的に実施をしておりますのが内閣府食品安全委員会でございます。そして、御指摘の米国の数値も含めまして、各国、各機関が参照した知見も含めて評価がなされたものというふうに承知をしております。
私どもといたしましては、食品安全委員会が示された耐容一日摂取量に基づいて水道水の基準値について検討したところ、結果として、現行の暫定目標値である五十ナノグラム・パー・リットルと同じ値となりますけれども、この値を水質基準、まさに義務化へと引き上げることが審議会でおおむね了…
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