内野宗揮法務省大臣官房審議官

2025年4月24日・第217回国会 衆議院 総務委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 144 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 153 発言)

委員御指摘の東京地裁の令和六年十一月二十七日の判決中の事案の要旨は、一部仮名で申し上げますが、本件は、原告が、被告に対し、被告は、政治団体である原告について、情報ネットワーキングサービスに反社会的カルト集団との文言を投稿し、動画配信サイトにおいて配信した動画内でサリンをまかないBみたいなもんなどと発言したことによって、原告の名誉を毀損したと主張して、不法行為に基づき、無形の損害金百六十万円及びこれに対する不法行為の後の日である令和六年七月一日から支払い済みまで民法所定の年三%の割合による遅延損害金の支払いを求めた事案であるというものであります。

次に、第三の三(三)イ及びウ並びに四は、イ、前記二に説示のとおり、本件各表現行為は、原告の政治活動を批判して、原告について、犯罪行為や違法な行為を平然かつ盲目的に次々と行う危険な集団又は団体であるとの意見あるいは論評を表明するものと言える。そして、上記意見あるいは論評は、上記アに説示のとおり、原告代表者が遅くとも平成二十五年から政治団体を組織するなどして政治活動を行い、原告代表者やその関係者、支持者らにおいて、上記政治活動の過程において犯罪行為や不法行為を繰り返し、かつ、原告代表者において、法律を遵守しない意思を明確に表明して、テロや民族虐殺をする可能性すら口にし、不法行為や迷惑行為を一般市民にサービスとして提供したり促したりしていたとの事実を前提としたものと認められ、かつ、前記一に認定のとおり、同事実は、その主要な部分につき真実であると認められるものである。

そして、本件各表現行為は、上記アに掲げたとおり、原告代表者やその関係者や支持者において犯罪行為や不法行為を次々と行い、原告代表者が法律を遵守しない意思を明確にしていたことなどを踏まえて、原告について、これを違法な行為を平然と繰り返す盲目的な集団又は団体と評価して反社会的カルト集団と表現し、また、犯罪行為等を平然かつ盲目的に繰り返す集団又は団体としてBと一緒、Bみたいなもんと表現したものであって、このような表現行為について、原告代表者等による上記行為等に対する意見及び論評としての論旨から逸脱し、主題を離れて人身攻撃のように原告を攻撃するような表現であったとまでは言えない。

ウ、したがって、本件各表現行為は、いずれも意見あるいは論評としての域を逸脱したものとは認められない。

四、以上によれば、本件各表現行為は、いずれも原告の社会的評価を低下させる意見あるいは論評の表明であり、原告の名誉を毀損するものであるが、公共の利害に関する事実に係り、その目的が専ら公益を図ることにあり、その前提としている事実が重要な部分について真実であると認められるものであり、かつ、意見あるいは論評としての域を逸脱したものとは言えないことから、違法性を欠くものと認められるというものでございます。

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