ふるさとを思う気持ちというのは別に否定はしないんですけれども、では一体どれだけの人がふるさと納税でそういう気持ちで当制度を利用しているのかということだと思うんですね。そもそも、別に、自分が生まれて育ったところに寄附をしなければならないということが制度利用上の条件にもなっていないわけですよね。
ふるさと納税は、寄附額から二千円を引いた金額が控除上限まで税額控除されるというものであります。ほぼ全ての寄附に付随するのが返礼品ということになっています。返礼品の価値が寄附金の三割までということでありますので、仮に五十万円を寄附して十五万円の返礼品を受け取るということであれば、二千円の持ち出しで十五万円の価値がもらえる、つまり十四万八千円を得するシステムということになり、官製ネット通販とやゆする識者もおられます。
そもそも、ふるさと納税を、寄附というんですけれども、寄附と呼んでいいものなのかということもあると思います。本来、寄附というのは対価を要求するものではないと思うんですよね。ただ、実態としてふるさと納税は、返礼品という強烈なインセンティブを推進力にして拡大し、様々なゆがみも生じさせてまいりました。この制度のゆがみを改めて今日は指摘していきたいと思うんですね。
ふるさと納税は、納税先自治体を選択することができるというものになっております。このことによって、税収の移転が自治体間で起こるわけです。
二〇二〇年六月三十日のふるさと納税訴訟最高裁判決における補足意見の中にはこうあります。もし地方団体が受け取るものが税なのであれば、地方団体がその対価やお礼を納税者に渡すなどということは税の概念に反している、こう述べているんですね。
この税収移動は、個々の自治体が持つ徴税権の侵害とも私は言えるんじゃないかというふうに思います。つまり、税収を奪われる自治体は、当該自治体での市民サービスやインフラ整備を削らなければならなくなる。こういうケースだって出てくると思うんですね。
総務省に聞きますけれども、個人住民税は、地域社会の費用の負担を住民が広く分かち合う、地域社会の会費的な性格を有する税だ、こう説明してきたと思います。つまり、居住自治体のサービスに対してそこに住む住民が応能負担ということで税を負担していく、こういう原則だと思います。ふるさと納税がどんどん進みますと、その説明が成り立たなくなるんじゃないですか。
109
竹内譲(公明)
次に、辰巳孝太郎君。
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110
辰巳孝太郎(共産)
日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
今日は、ふるさと納税についてお聞きをいたします。
ふるさと納税は年々利用者が増えてきておりまして、二〇二三年度は寄附額が最高で、一兆一千百七十五億円となっております。住民税の控除額にしますと、七千六百八十二億円ということでございます。一兆一千百七十五億円を寄附されたうち、自治体に残るお金は五千七百五十億円と聞いております。つまり、返礼品とかポータルサイトとかあるいは配送料、半分は経費で消えているということでございます。
総務省に確認しますが、そもそものふるさと納税創設の目的あるいは趣旨をお答えいただけますか。
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111寺寺崎秀俊総務省自治税務局長
お答え申し上げます。
ふるさと納税は、納税者のふるさとに対する思いを生かし、地方の活性化にも資する仕組みを税制上構築することができないかとの問題提起を受けまして、平成二十年度税制改正において創設されたものでございます。
本制度は、お世話になった自治体、応援したい自治体などへ感謝や応援の気持ちを伝え、納税者の意思で自らの税の使い道を選択することを可能とするものであり、寄附金の使い道に着目して行われることが意義のあることと考えております。
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- (上の発言)
112
辰巳孝太郎(共産)
ふるさとを思う気持ちというのは別に否定はしないんですけれども、では一体どれだけの人がふるさと納税でそういう気持ちで当制度を利用しているのかということだと思うんですね。そもそも、別に、自分が生まれて育ったところに寄附をしなければならないということが制度利用上の条件にもなっていないわけですよね。
ふるさと納税は、寄附額から二千円を引いた金額が控除上限まで税額控除されるというものであります。ほぼ全ての寄附に付随するのが返礼品ということになっています。返礼品の価値が寄附金の三割までということでありますので、仮に五十万円を寄附して十五万円の返礼品を受け取るということであれば、二千円の持ち出しで十五万円の価値がもらえる、つまり十四万八千円を得するシステムということになり、官製ネット通販とやゆする識者もおられます。
そもそも、ふるさと納税を、寄附というんですけれども、寄附と呼んでいいものなのかということもあると思います。本来、寄附というのは対価を要求するものではないと思うんですよね。ただ、実態としてふるさと納税は、返礼品という強烈なインセンティブを推進力にして拡大し、様々なゆがみも生じさせてまいりました。この制度のゆがみを改めて今日は指摘していきたいと思うんですね。
ふるさと納税は、納税先自治体を選択することができるというものになっております。このことによって、税収の移転が自治体間で起こるわけです。
二〇二〇年六月三十日のふるさと納税訴訟最高裁判決における補足意見の中にはこうあります。もし地方団体が受け取るものが税なのであれば、地方団体がその対価やお礼を納税者に渡すなどということは税の概念に反している、こう述べているんですね。
この税収移動は、個々の自治体が持つ徴税権の侵害とも私は言えるんじゃないかというふうに思います。つまり、税収を奪われる自治体は、当該自治体での市民サービスやインフラ整備を削らなければならなくなる。こういうケースだって出てくると思うんですね。
総務省に聞きますけれども、個人住民税は、地域社会の費用の負担を住民が広く分かち合う、地域社会の会費的な性格を有する税だ、こう説明してきたと思います。つまり、居住自治体のサービスに対してそこに住む住民が応能負担ということで税を負担していく、こういう原則だと思います。ふるさと納税がどんどん進みますと、その説明が成り立たなくなるんじゃないですか。
113寺寺崎秀俊総務省自治税務局長
お答え申し上げます。
ふるさと納税の制度設計に際しましては、これは平成十九年十月のふるさと納税研究会の報告書でございますが、自治体に対する寄附は行政サービスの財源に直接充てることが可能な財源でありますこと、また、自治体に対する寄附が行われた場合は地方全体で歳入総額自体は減少しないということがございます。こういったことから、ふるさと納税は特に高い公益性を有すると評価されたところでございます。
一方、地域社会の会費、委員の御指摘のとおりでございます、こういった個人住民税の性格を踏まえますと、住所地の自治体に納付される個人住民税額が余りにも大きく減少するこ…
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114
辰巳孝太郎(共産)
今の説明でいうと、限られたものなのだという感じの説明だったのかなと思うんですけれども。
例えば、ふるさと納税によって当該自治体の税収が流出をした、雑誌などではいろいろ流出額ということでランキングみたいなこともやっているんですけれども、直近でいうと、川崎市などは百億円超が流出したと言われております。交付団体であれば四分の三が交付税で補填をされますけれども、川崎市なんかは不交付団体ですから、百億円の規模のお金というのはなかなか大きいと思いますよ。
出ていくという観点と同時に、入ってくる自治体が当然ある。私は、税収入のうち、どれぐらいのふるさと納税がそこの…
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115寺寺崎秀俊総務省自治税務局長
お答え申し上げます。
ふるさと納税制度におきましては、先ほどから申し上げているとおり、地域社会の会費という個人住民税の性格を踏まえ、住所地の自治体に納付される個人住民税額が大きく減少することがないよう、住民税が軽減される額について所得の大小にかかわらず個人住民税所得割の額の二割が上限となっておりますことから、所得が大きい方につきましてはこの二割ということが適用されるということは御案内のとおりでございます。
なお、この上限につきましては、平成二十七年度税制改正において、地方六団体からの要望を踏まえ、引上げを行ったところでございます。
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