お答えいたします。
委員御指摘のような場合には、例えば、現区分所有者が修補費用を負担するなどして修補することになると考えられるところ、その現区分所有者は、その負担する修補費用相当額について、法律上は、売買契約の契約不適合責任に基づき、旧区分所有者に対して損害賠償請求をすることが考えられます。
また、区分所有建物に建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵があるような場合には、特段の事情がない限り、現区分所有者は、不法行為に基づき、マンションの設計、施工業者に対して損害賠償請求をすることが可能であると考えております。
2
若山慎司(自民)
おはようございます。自由民主党の若山でございます。
本日は、建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律案における建物の共用部分の損害賠償請求権の行使の円滑化について、これまでそれぞれの委員会で議論が交わされておりますが、伺っておりますと、政府案に対する御指摘がある一方で、その対案である当然承継案についての議論という点では余り深まっていないのではないかなと印象として持っておりまして、この際、当然承継案の、これに対する政府の見解を確認をさせていただきたいと思います。
おおむね、当然承継案ということは、分譲事業者と旧区分所有者の間で分譲契約の契約不…
この発言のページ
3竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
分譲業者と旧区分所有者の間の分譲契約の契約不適合に基づく損害賠償請求権は、売主である分譲業者と買主である区分所有者との間の契約関係に基づきまして買主である区分所有者が取得する債権であり、物権である区分所有権とは全く別個の財産権であります。
御指摘のとおり、現行法の下で区分所有権が譲渡されたといたしましても、分譲契約の契約不適合に基づく損害賠償請求権が当然に移転するものではないと考えております。
そのため、御指摘の当然承継を遡及適用する場合には、旧区分所有者は遡って権利者ではなかったこととなりますので、例えば、既に分譲業者から損害…
この発言のページ
4
若山慎司(自民)
私も秘書歴が長うございましたが、いろいろな御相談を受けるんですけれども、こういった分譲のマンションの買った際のトラブルみたいなことは多く耳にいたしました。実際には、不正常な施工を行う事業者とか悪意ある旧区分所有者というものがあって、多くのトラブルが引き起こされているというのが実情であろうというふうに私は受け止めております。
そうしたときに、新区分所有者が旧区分所有者に対して損害賠償請求する権利を移転されてしまったら、当然承継されてしまった場合、施工業者が倒産した場合とか、それから、悪意ある旧区分所有者に対しての請求権というものが失われる可能性があるので…
この発言のページ
- (上の発言)
5竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
委員御指摘のような場合には、例えば、現区分所有者が修補費用を負担するなどして修補することになると考えられるところ、その現区分所有者は、その負担する修補費用相当額について、法律上は、売買契約の契約不適合責任に基づき、旧区分所有者に対して損害賠償請求をすることが考えられます。
また、区分所有建物に建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵があるような場合には、特段の事情がない限り、現区分所有者は、不法行為に基づき、マンションの設計、施工業者に対して損害賠償請求をすることが可能であると考えております。
6
若山慎司(自民)
今の御答弁ですと、制度上、新区分所有者が旧区分所有者に対して損害賠償請求することも考えられるということですが、マンションを転売する場合に、契約不適合責任を免除する特約が付されている場合が多いということも伺っております。このような特約がある場合でも、新区分所有者は旧区分所有者に損害賠償を請求することができるのでしょうか。
この発言のページ
7竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
委員御指摘のとおり、法律上は、新区分所有者は売買契約の契約不適合責任に基づき旧区分所有者に対して損害賠償請求が可能であるといたしましても、実際上は、当該売買契約において、売主である旧区分所有者の契約不適合責任を免除するという特約がされている場合があると承知をしております。一般論としては、そのような特約も、私的自治の原則に基づく合意として基本的に尊重されるべきものと考えられます。
他方、一般論として、契約内容の合意に至る経緯や、旧区分所有者及び現区分所有者の利害状況等の個別具体的な事案における事情を総合的に考慮した上で、旧区分所有者…
この発言のページ
8
若山慎司(自民)
これらの話は、実に法律的な、またテクニカルな側面があると承知をしております。規約の定め一つ取っても、やはり、法律の専門家であるとは限らない各管理組合の皆さんにとってはハードルが高いのかなという感じを受けます。
建物の実情を踏まえて、住まう人々の生活に沿う形で安心できる場になるためには、今回の改正内容を広く理解されることが必要であり、また、規約の改定についても、具体的に世に示される必要があるのではないかと思います。また、マンション管理士さんや行政書士さんのような、身近な相談できる窓口というものが必要になってくるのではないかと思います。
最後に、法務大臣…
この発言のページ