竹内努法務省民事局長

2025年5月14日・第217回国会 衆議院 国土交通委員会法務委員会連合審査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 3 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 138 発言)

お答えいたします。

分譲業者と旧区分所有者の間の分譲契約の契約不適合に基づく損害賠償請求権は、売主である分譲業者と買主である区分所有者との間の契約関係に基づきまして買主である区分所有者が取得する債権であり、物権である区分所有権とは全く別個の財産権であります。

御指摘のとおり、現行法の下で区分所有権が譲渡されたといたしましても、分譲契約の契約不適合に基づく損害賠償請求権が当然に移転するものではないと考えております。

そのため、御指摘の当然承継を遡及適用する場合には、旧区分所有者は遡って権利者ではなかったこととなりますので、例えば、既に分譲業者から損害賠償金の支払いを受けていた旧区分所有者が、現区分所有者から損害賠償金の引渡しを求められる事態が生じる可能性があります。

また、既に分譲業者から損害賠償金の支払いを受けていた旧区分所有者が、分譲業者から損害賠償金の返還を求められる事態が生じる可能性があります。

さらに、既に損害賠償金を多数の旧区分所有者らに支払い済みであった分譲業者におきましても、現区分所有者から改めて損害賠償金の支払いを求められる事態が生じる可能性があります。

このように、御指摘の当然承継を遡及適用することは、国民の権利義務に影響を及ぼすことに加え、社会経済に著しい混乱をもたらすものであるため、認められないと考えているところでございます。

前後のやりとり

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