橘川武郎アドバイザリー・ボード会員/国際大学学長

2025年6月3日・第217回国会 衆議院 原子力問題調査特別委員会 第4号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 51 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 113 発言)

御質問ありがとうございました。

まず、太陽光、太陽熱から水の電気分解を行って水素を作る、それ自体は全然反対いたしません。グリーン水素、むしろ、太陽を使って水素を作るというのは世界の主流だと思っております。

ただ、申し上げましたように、日本の場合、太陽光発電の稼働率は一二%なので、それで水の電気分解をやりますと、電解装置の稼働率が下がってしまい、コストが上がってしまうので、原子力も使ってみてはどうかというのが私の考えです。

それから、水素脆化の話が出てきましたけれども、非常に面白い対比がありまして、日本の都市ガス業界は五〇年に向けて合成メタンでいこうとしているんですが、ヨーロッパの都市ガス業界はそうではなくて、水素を直接都市ガスに使おうとしています。ここでちょっと見解が非常に分かれるんですが、ヨーロッパのガス業界に聞きますと、水素脆化の問題はもう既に技術的にクリアされていると申しています。日本の場合は、そうでないという議論がかなり強くありますので、そこら辺のところを今後精査していく必要があるんじゃないか。

夢のある話、具体的に新潟県でいいますと、多分、合成燃料を作る上で極めて重要なのはメタノールという製品なんですけれども、これを日本で一番作っている工場が、三菱ガス化学の新潟工場というところがあります。ここは非常に水素をたくさん必要としています。

それから、柏崎にリケンピストンリングの工場がありますが、ヨーロッパでカーボンフットプリントが厳しくなりますと、部品工場で二酸化炭素を出している、そういうような工場で関わっている自動車は売れなくなるという将来像が出てきますので、部品工場での二酸化炭素を回収して、水素と合わせてカーボンリサイクルを実現するというのは極めて大事でありまして、そういう新潟県の産業発展にとっても、柏崎刈羽で水素を作ってそこに供給するというやり方が一番の地元メリットになるのではないかというふうに思っております。

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