辰巳孝太郎 (日本共産党)

2025年5月14日・第217回国会 衆議院 経済産業委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 211 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 223 発言)

私は、日本共産党を代表して、GX推進法及び資源法の改正案に反対の討論を行います。

気候危機は切迫をし、一刻の猶予もない状況です。打開のためには、二〇三〇年までの排出削減が決定的に重要です。しかしながら、本法案は、パリ協定に基づく排出削減目標と整合性のない制度設計となっています。

反対理由の第一は、本法案が、排出量規制の総量、キャップを定めていないことです。

EU始め各国の排出量取引制度は、制度の要であるキャップを決め、削減目標達成のための制度設計が行われています。他方、本法案は、総量の排出削減目標が定められていない上に、各事業者の排出量上限についても様々な上乗せが認められるものとなっています。これでは、極めて不十分な我が国の排出削減目標でさえ達成できる裏づけがありません。

第二は、想定される炭素価格が安価になり、必要な排出削減が起こらない可能性が高いことです。

排出量取引制度や炭素税などに代表される諸外国のカーボンプライシングは、炭素に価格をつけ、排出者の行動を変容させる経済的手法であり、排出削減を推進することを目的としています。他方、本法案では、具体化される我が国の成長志向型カーボンプライシング構想は、原子力や石炭火力の延命策を含め、大企業などに二十兆円をばらまくGX経済移行債の償還財源とすることを主な目的としています。各国で取り組まれているカーボンプライシングとは、似て非なるものです。

第三は、化石燃料賦課金の具体化に当たり、大企業、財界の要求に沿って減額規定を置いていることです。

負担額は政令委任で経産省の裁量に委ねられることになり、最小限の負担で化石燃料を使い続けたい大企業、財界の要望に応えるものになりかねません。

なお、資源法の改正については、資源循環の強化は必要なことですが、大量生産、大量消費を改めることなく、最も重要な資源採取の最小化について位置づけられていないため、積極的な評価はできません。

気候危機打開のため、原発ゼロと石炭火発の期限を切った廃止を今すぐに決断し、徹底した省エネと再エネの普及に全力を挙げることを強く求め、反対討論とします。

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