小谷哲男明海大学教授

2025年5月30日・第217回国会 衆議院 安全保障委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 33 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 67 発言)

御質問ありがとうございます。

海警法、それから海警と人民解放軍の連携というのは、間違いなく過去四年で広まってきたということが言えます。

尖閣周辺はもちろんですけれども、特に台湾周辺における海上封鎖を想定した演習の中で、人民解放軍と海警が連携をしてこの演習を行うということになっています。この演習を行う際に中国は侵入禁止の海域を設定しますけれども、これは国連海洋法条約上、認められるものではございません。海警法の中にも侵入禁止の海域を設定できるということが書かれておりますが、これも国際法違反の内容になっているところです。この点については、日本として関係諸国と連携をして常に中国に対して抗議をしていくことが必要ではないかというふうに考えております。

また、人民解放軍と海警局との間では人事面での交流もかなり深まっておりまして、元人民解放軍の司令官が海警の司令官をすることも散見されるようになってきておりますので、海警という組織を我々は海上警察としてみなすべきなのか、それとも軍の一部としてみなすべきなのか、この辺りも検討が必要ではないかと思います。

平時においては政府公船に対しては主権の免除が与えられますので、そこに外国が介入することは難しいのですが、有事の際に、これが軍艦なのか、それとも政府公船なのかというのは大きな違いが出てきます。つまり、有事の際、政府公船であれば無警告で攻撃はできないんですけれども、軍艦であれば攻撃ができることになります。

第一次トランプ政権の間に、実はアメリカ政府は海警局の船は軍艦であると解釈をして、有事の際には無警告で攻撃できるという方針を打ち立てました。そして、それを中国政府にも伝えたということですけれども、この点、まだ日本とアメリカの間の認識が違うと思いますので、ここは早急に日米で認識をすり合わせることが抑止力の強化に必要ではないかというふうに考えております。

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