小谷哲男明海大学教授

2025年5月30日・第217回国会 衆議院 安全保障委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 15 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 67 発言)

中曽根委員、御質問ありがとうございます。

今、日本の中でもトランプ政権に対する様々な不安、そして期待、双方が混在していると考えますけれども、第二次トランプ政権の最大の特徴は、ビジネスの発想を同盟管理に一期目よりも持ち込んでいることではないかと思います。

トランプ大統領の二期目における側近は、トランプ大統領に対して意見を述べないことが重要だと見られていますので、同盟関係にとってマイナスなことをやろうとしても、それを止める、いさめる側近がいないことが我々の不安に恐らくつながっているんだろうと考えます。

その中で必要なことは、トランプ大統領と直接トップ同士が話をして日本の立場を打ち込むことではないかと思います。

一期目におきましては、安倍元総理がまだ大統領になる前にトランプ大統領と会って、トランプ大統領の世界観に日本の考えを打ち込むことができた。これは非常に大きかったと思いますけれども、今のトランプ大統領はもう独自の世界観が恐らくでき上がっていると思いますので、これを大きく変えることは難しいとは思いますが、それでも、日本の立場として、日米の共通の利益を訴えかけることは決して無駄ではないと思いますので、まずはトップ同士の信頼関係、そして頻繁なコミュニケーションが必要ではないかと考えます。

アメリカから見ますと、日本が近年かなり自助努力をしていることは評価されていると思いますけれども、それでもまだ足りない部分はあるわけです。例えば、現在、四十三兆円まで防衛費を増やすことになっておりますが、為替を考えますと、当初は一ドル百円程度で考えていたところ、今は百四十円ですので、購買力が落ちていることは間違いありませんから、この点についてはアメリカに言われる前に日本として見直すことは必要ではないかと考えます。

その上で、追加でアメリカ製の例えばトマホークを購入することが日本にとって利益になるのであれば購入するということでしょうし、あるいは、共同開発、共同研究を進めることで日米の一体性を進めることも大事ではないかと思います。

何より日本の主体性が今は問われておりますので、アメリカから様々な要求はあるでしょうけれども、そのような要求があっても、論理的なものでないものに関してはこれに反論し、そして、日本の立場を打ち込めるように、日本の主体性を持った安全保障に対する考え方をいま一度我々として考える必要があるのではないかと考えております。

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