橋本幹彦 (国民民主党)

2025年3月21日・第217回国会 衆議院 安全保障委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 99 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 122 発言)

例えば、我が国の平和を守るという言葉ですけれども、戦闘状態に入るということは、既に平和が崩れている状態なわけです。場合によっては、自衛隊が戦わない方が平和なのではないかというような世論が形成される状況も想定されると思います。

当然、自衛隊は国民の支持なくして戦えません。しかし、自衛隊の持つ戦い抜く正義が平和という言葉によって表されるものだとしたら、任務を遂行するに当たって広く国民の理解を得られない文言なのではないかということなんです。

あるいは、独立を守るという言葉。現場にいる人間としては、米軍と一体化している場面が非常に多いわけです。多くの駐留軍が日本にいるときは、日本人の多くが占領されている感覚があったと思いますが、その駐留軍の大宗は過去に本国に帰国したわけです。

ただ、例えば沖縄を見たとき、あるいは横須賀の米軍基地を見たときに、我が国にとって大変重要な場所が占領されているなという感覚になることもあると思います。あるいは、空においては、空域の話は有名な話ですけれども、情報ですとか電波ですとか、かなり米国に重要な部分を渡しているようなところもあるわけで、現場にいる者として、自衛隊にとって、日本にとって独立とは何なのかというところで迷うような状況も出てくると思います。

平和と独立という言葉は大変いい言葉だとは思いますけれども、全く全面的に否定するものではないんですが、ただ、国民が共有すべき価値観、国家観を端的に表した文言ではないというふうに考えます。

配付資料三ページに米国における宣誓の文言を書いております。「アイ ウィル サポート アンド ディフェンド ザ コンスティチューション オブ ザ ユナイテッド ステーツ アゲンスト オール エネミーズ フォーリン アンド ドメスティック」すなわち、アメリカ合衆国憲法を国内外のあらゆる敵から支持し、擁護するという文言があるわけです。例えば、配付資料の四ページ目ですけれども、トランプ大統領支持者による連邦議会議事堂乱入に当たって、米国の制服組が合衆国憲法の擁護を強く発信し、あるいは行動したことにこういう宣誓の精神が端的に表れていると思っています。

我が国の存立が脅かされるような状況というのは、例えばこういう本当に難しい場面においていかに制服組が判断していくのか、防衛省が判断していくのかという場面においてであると思います。それに当たって平和と独立という言葉が機能するんだろうかというのが問題意識にあります。

似たような事例が、最近、大韓民国においてもありました。尹錫悦大統領の戒厳令において韓国軍の行動が外形的に見てある意味消極的であったことも軍隊と社会との関係を考えさせる事案でありました。

中谷大臣、せっかく自衛官の名誉と誇りを重視するという政権の方針があるのですから、是非、何のために戦うのか、その根源的な問いに答えるヒントを政府としてあるいは防衛省として明確に示していただければと思いますが、いかがでしょうか。

前後のやりとり

95の発言を見る

103の発言を見る