文部科学省の科学技術・学術政策研究所の調査によれば、科学技術の指標となる論文数について、日本は世界第五位、注目度の高い論文を意味するトップ一〇%の補正論文数は世界第十三位で、主要国の中で大きく後れを取っており、イランにも抜かれています。超トップクラスの論文を意味するトップ一%補正論文数では世界第十二位にとどまっています。中国は総論文数、トップ一〇%あるいはトップ一%の全てで世界一位を独走しており、二位が米国、三位はインドとなっています。
日本の低迷の背景には、大学教員が学内事務や教育、資金獲得のための手続に追われ、本来の研究に没頭できる時間の割合が低下し続けている、若手研究者の基盤となる博士課程への進学者が停滞しており、研究を支える人材が不足している、国立大学への運営費交付金あるいは私立大学への私立大学経常費補助金などの基盤的経費が減額されている、大学における常勤教員数が伸び悩み、若手研究者の多くが任期付きの不安定な雇用形態にあるため、長期的な視点での挑戦的な研究が難しくなっている、などが指摘されています。
国立大学法人運営費交付金の予算額は、国立大学が法人化された二〇〇四年から一〇%以上減額されています。また、私立大学等経常費補助金も減少の一途をたどり、現在はピーク時の三分の一程度、経常経費の一〇%前後にまで低下しています。
いずれにしても、十年以上減額ないし据え置かれてきました。国立大学運営費交付金については、令和八年度予算で、前年度比百八十八億円増の一兆九百七十一億円とされ、過去最大規模の画期的な増額と言われましたが、増額はGSC構想と比べると微々たるものにすぎません。
さきの二〇二五年時点で、大学の無期雇用の三十代以下の若手研究者の数が二〇一七年に比べて二割も減少したこと、物価高騰で温室の修繕費がなくなって研究ができず、論文閲覧の環境悪化などを訴える意識調査の結果が報道されました。国立大学や研究開発法人での若い研究者の雇い止め、大学施設の老朽化改修費用の不足、経費削減のために開館時間を短縮する大学図書館なども話題に上っております。
仮に、科学技術予算が潤沢にあり、基礎研究分野の財政基盤が安定していれば、GSC構想などの野心的な大盤振る舞いも正当化されるかもしれません。しかし、現状、基礎研究の経常経費も十分に賄えていません。資源配分の優先順位を間違っていないでしょうか。大臣、いかがですか。
200井井上諭一内閣府科学技術・イノベーション推進事務局統括官
この構想の成功のためには、いち早くこのフラッグシップ拠点が自立的、持続的な運営の実現を果たすことが重要と考えております。
実際には、今後、新法人が立ち上がって作成する事業計画や資金計画の中で、施設利用収入、民間資金、スポンサー費、事業化支援収入、競争的資金、また海外のVC等との連携方針などを整理いたしまして、どのくらいの期間でどの程度の収入、資金循環を目指すのかを明確化していくことになります。
それを、国としては法律に基づき、新法人が作成する予算、事業計画、資金計画を認可する立場から、新法人の研究開発、事業化支援、人材育成等の業務に支障が生じないか、…
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201
伊波洋一政府参考人など
自走化までの年間経常経費は幾らくらいを見込んでいて、財源は誰がどのように負担するんでしょうか。
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202井井上諭一内閣府科学技術・イノベーション推進事務局統括官
現在の事務的な見込みでございますけれども、大体、職員数が数十人程度でありまして、経常経費としても十億円から二十億円程度だと見込んでございます。
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- (上の発言)
203
伊波洋一政府参考人など
文部科学省の科学技術・学術政策研究所の調査によれば、科学技術の指標となる論文数について、日本は世界第五位、注目度の高い論文を意味するトップ一〇%の補正論文数は世界第十三位で、主要国の中で大きく後れを取っており、イランにも抜かれています。超トップクラスの論文を意味するトップ一%補正論文数では世界第十二位にとどまっています。中国は総論文数、トップ一〇%あるいはトップ一%の全てで世界一位を独走しており、二位が米国、三位はインドとなっています。
日本の低迷の背景には、大学教員が学内事務や教育、資金獲得のための手続に追われ、本来の研究に没頭できる時間の割合が低下し続けている、若手研究者の基盤となる博士課程への進学者が停滞しており、研究を支える人材が不足している、国立大学への運営費交付金あるいは私立大学への私立大学経常費補助金などの基盤的経費が減額されている、大学における常勤教員数が伸び悩み、若手研究者の多くが任期付きの不安定な雇用形態にあるため、長期的な視点での挑戦的な研究が難しくなっている、などが指摘されています。
国立大学法人運営費交付金の予算額は、国立大学が法人化された二〇〇四年から一〇%以上減額されています。また、私立大学等経常費補助金も減少の一途をたどり、現在はピーク時の三分の一程度、経常経費の一〇%前後にまで低下しています。
いずれにしても、十年以上減額ないし据え置かれてきました。国立大学運営費交付金については、令和八年度予算で、前年度比百八十八億円増の一兆九百七十一億円とされ、過去最大規模の画期的な増額と言われましたが、増額はGSC構想と比べると微々たるものにすぎません。
さきの二〇二五年時点で、大学の無期雇用の三十代以下の若手研究者の数が二〇一七年に比べて二割も減少したこと、物価高騰で温室の修繕費がなくなって研究ができず、論文閲覧の環境悪化などを訴える意識調査の結果が報道されました。国立大学や研究開発法人での若い研究者の雇い止め、大学施設の老朽化改修費用の不足、経費削減のために開館時間を短縮する大学図書館なども話題に上っております。
仮に、科学技術予算が潤沢にあり、基礎研究分野の財政基盤が安定していれば、GSC構想などの野心的な大盤振る舞いも正当化されるかもしれません。しかし、現状、基礎研究の経常経費も十分に賄えていません。資源配分の優先順位を間違っていないでしょうか。大臣、いかがですか。
204
小野田紀美(自民)内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・人工知能戦略・経済安全保障)
技術やイノベーションの礎となる基礎研究について、我が国の国際的な優位性が相対的に失われつつあるところ、基礎研究力の強化が今まさに重要であると我々も考えております。
本年三月に策定した第七期科学技術・イノベーション基本計画においては、大きな柱の一つに科学の再興を掲げており、基礎研究支援の充実を図ることとしております。
基礎研究は、長期的な国家の礎となるものであると同時に、実用化、事業化により大きな経済的、社会的インパクトの創出につながるものもあると認識しておりまして、優れた研究シーズがあるのに事業創出につながっていない事例が多くある我が国においては、こ…
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205
伊波洋一政府参考人など
この基礎研究もそうですけれども、二十年前の小泉行革以来、本当に日本のそういう基本的なところへのお金がどんどん回らなくなっている。そういう中で、やはり本当に科学技術あるいはその今考えているイノベーションをしっかり政府が取り組むようになるためには、基本的な研究費に対するお金が入れなければ、世界一などとんでもないという話だと思いますので、そこからやはり見直していただきたいことを希望して、終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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206
安野貴博(みらい)
チームみらいの安野貴博でございます。
私は、このGSC構想の方向性そのものは高く評価をしております。世界水準のディープテック拠点を日本につくるという挑戦は是非成功させたいと考えております。
その上で、私が重視している点が二点あります。
一つ目はGSC、ハイリスクなディープテックに投資してこそ意味がある、ハイリスクなものに投資してこそ意味があるという点です。理由はシンプルで、成功確度の高い案件であれば、ミドルリスクあるいはローリスクな案件であれば、民間の投資で十分に回ります。国がわざわざ国有地に拠点を構え税金を投じる意味は、民間では取り切れないリスク…
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