大門実紀史 (日本共産党)

2026年4月15日・第221回国会 参議院 デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 124 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 155 発言)

この問題を少し具体的に考えてみたんですけど、トランプ政権は米軍装備の近代化、AI化を急速に進めておりまして、ワシントン・ポストによりますと、イランへの攻撃にメイブン・スマート・システム、MSSというソフトウェアを用いたと。

アメリカのホイットワース海軍中将は、去年五月の講演でこんなことをおっしゃっておりまして、今まで二千人を必要とした標的の確認、これを二十人のチームでこなしたと。従来、衛星写真から標的を絞って攻撃するまで数時間作業を必要としたが、このMSSシステムの導入で数分で標的を決めることができたと。このMSSはアンソロピックのAI、クロードを組み込んでいるので、アンソロピックはやめてほしいということを言ったわけでございます。

これはどういうことなのかと。このホイットワース海軍中将がおっしゃっていることは、二千人要したのが二十人で済んだと、数時間掛かったのが数分で済んだと。つまり、攻撃、殺傷、今回だと市民の虐殺も含まれましたけれども、こういうものを省力化すると、時間短縮になったと。これをどう考えるかということですね。

人間が、ある政権が、即時に大規模な壊滅的な打撃を与える能力、これAIのおかげですね、を入手したと、取得したと。このことが過剰攻撃とか必要以上の打撃とか、あるいはいきなり即時壊滅的打撃、一瞬のうちに壊滅的打撃を与えるとか、そういう危険性はなかったのかどうかと。AIが活用されたことによって、何といいますか、ためらいのない破壊といいますか、というものが、このイラン攻撃の中で、AI活用によって、新しいAIの活用によって顕在化したんじゃないかというふうに、こう思うわけですね。

したがって、このAIの存在、AIの軍事活用というのは、決してトランプさんやネタニヤフさんの個性だけではなくて、この間の一瞬の破壊、過剰攻撃というのは、やっぱりAIという存在が、AIのその怖さ、危険性が介在しているんじゃないかというふうに、こう思うわけでございます。

もう一つは、AIの軍事利用は、今申し上げたように、省力化、時間短縮によって一気に破壊とか過剰攻撃とか、その倫理問題も含めて起こす危険性あるんですが、もう一つ、攻撃の低コスト化、安上がりということを引き起こしておりまして、例えば、ドローンのAI装備でアメリカの中央軍は、今年の二月二十八日に、新しいドローン製造したんですけど、低コスト無人戦闘攻撃システム、LUCAS、ルーカスというのを実戦で利用したと発表したんですね。

このLUCASというのは無人戦闘機で、徘回型兵器と言われていまして、自分で徘回して、AIが敵を見付けて一瞬に攻撃をすると、破壊すると。人間が介在しないようなものでございまして、これはアメリカ国防省のホームページによりますと、開発したのはアリゾナ州のドローン会社で、スペクターワークスですね。この無人戦闘機一機につき一万から五万五千ドル、約百六十万円から八百六十万円、一千万円以内で作れるそうなんですね。今までの大型無人機ですと、三千万ドル以上コストが掛かったと。コストが掛からないということで、低コスト無人戦闘攻撃システム、LUCASと付けたらしいんですけど、無人攻撃機が空を飛び交って、徘回して人を見付けては殺すと、爆撃するというようなことなんですね。何かどこかのSF映画、近未来映画で見たような風景がもう出現しているということなんですね。

つまり、このコスト、省力化、時間短縮、低コストというところがAIの軍事利用によって実現するということになると、今まで人間が人間を攻撃した、それも良くないんですけれど、それを超えた大変危険な、つまり人間の関与が少なくなれば殺傷とか破壊への抵抗感、逡巡はなくなるわけですね、機械に任せますと。そういう、逆に言うと人間はもうAIに任せておくというようなことになりかねないので、大変危険なことをはらんでいる事態がAIによって今起きつつあるんじゃないかと思うんですが、もしコメントあれば、いかがでしょうか。

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