伊勢崎賢治 (れいわ新選組)

2026年7月22日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 257 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 273 発言)

だから、僕は南海トラフ巨大地震を想定外にすることは非科学的だと明確に言っているわけですよ、僕は。よろしいですか。

次に、この法案が定義するその有事の想定について伺います。

本法案は大規模災害のみを前提としており、例えばミサイル攻撃といった武力攻撃事態、さらに、重要インフラに対するサイバー攻撃のような事態との接続が条文上明確ではありません。災害は本法案、武力攻撃は国民保護法などで役割分担されているというような説明がなされるかもしれませんが、これから、実務的には極めてこれ危険であります。巨大地震による大混乱の隙をついてサイバー攻撃や武力攻撃がむしろ仕掛けられる、そうした複合事態を想定しておくのが、これが危機管理、一応僕の専門でありますけれども、のリアリズムであります。

仮に災害と武力攻撃が同時に起きた場合、国家の指揮命令系統はどうなるのでしょうか。災害対応の司令塔を副首都に移す一方で、武力攻撃事態の対処は東京又は別の拠点でみたいな。その結果、指揮命令系統が二つに割れる、つまり、いわゆるデュアルコマンドになってしまうのではないかと。

有事において、指揮命令の、指揮命令系統の分裂は現場の判断を遅らせる致命的な要因になります。指揮命令系統は一元化すべきであります。多重化すべきなのはむしろ、指揮権ではなく、データ、通信、業務システムであります。現代の有事、特にサイバー攻撃や電磁パルス攻撃を想定した場合、国家機能の維持に重要なのは特定の都市に物理的な拠点を集めることではありません。重要なのは、例えばクラウドネットワーク等によるシステムの多重化であります。データや業務システムをあらかじめ二重、三重に分散して保管し、どこか一か所が破壊されても自動的に切り替えて業務を継続できる仕組みであります。

物理的なこの副首都という箱物を一つつくっても、そこが被災し、通信や電力が止まれば機能しません。当たり前です。職員がそこに物理的に移動できる保証もありません。それにもかかわらず、莫大な国費を投じて特定の都市に第二の役所という物理的な攻撃目標ですね、これ新たにつくるってことですよ。攻撃目標をつくるって、こういう発想は現代の危機管理としては時代錯誤であります。

災害用と戦争用、この二つの仕組みをどうつなぎ合わせるのか、そしてデジタル時代に箱にこだわる古い発想のままでいいのか、法案提出者の意見を伺います。

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