会田卓司クレディ・アグリコル証券会社東京支店チーフエコノミスト

2026年3月24日・第221回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 19 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 267 発言)

御質問ありがとうございます。

では、六ページ目、御覧いただきたいんですが、確かに、六ページ目の左上、政府の負債残高二一三%、GDPの二・一倍、非常に大きい、ここだけが取り上げられるということになります。一方、政府には巨大な金融資産があって、一三八%の金融資産を持っています。他国はそんなに政府は金融資産を持ちません。ですから、ユーロ圏ですとかアメリカは小さいということです。

そして、この政府の金融資産は負債と両建てとなっている。負債を発行して資産を積み増す外貨準備のようなものが入っているわけですから、負債があって資産があるのであれば、当然、負債から金融資産を引いてあげなければ日本の財政状況が分からないということです。引いてあげた結果が、この右側の七五%というのが純負債だということになります。これは、もう既に米国より小さい状況になってきているということです。

では、この純負債、政府の純負債と金利の関係、御覧いただきたいと思います。

資料の十二ページ目右側を御覧いただきますと、これが、OECD各国まとめまして、横軸に政府の純負債残高を取ります。縦軸に政府の純利払い費があります。確かに、右側、政府の純負債が増えていくと、政府の純利払い費が増えて債務の問題が大きくなるという関係は確かに見て取れます。

しかし、二国だけ大きく外れている国があるということです。これが日本と米国です。日本は下に行っている。理由は、企業に純負債がないからです。金利は、企業だけでも政府だけでも決まらないということです。政府の純負債が大きくても、企業の純負債が消滅しているので、日本の純利払い費の負担は小さいということです。一方、米国は企業の純負債が相当大きい国ですから上に行っている。

ということは、政府の総負債残高だけで財政を判断してしまうと、どうしても緊縮になり過ぎて、家計に所得が回らない、家計の困窮につながってきてしまうので、マクロ経済全体でこの政府の負債の在り方というのを考える必要があるのではないかと考えています。

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