ありがとうございます。そうした周知をしていくこと、そうした共有をしていくことも大変大切なことだと思います。
その上で、私は、実際の精神的苦痛をきちんと回復していくという観点からも、また、今申し上げたようなインターネット上の誹謗中傷も含めた不法行為の抑止という観点からも、適切な慰謝料額が認められていくべきだと考えています。
この点、二〇二二年に日本弁護士連合会が慰謝料額算定の適正化を求める立法提言を採択して、民法の改正によって慰謝料額を適正な水準に増額させる方策を提言をしています。
具体的には、慰謝料額算定に当たっての考慮すべき事由を法文上で例示的に列挙をし、裁判所の裁量で適正な額を算定し得る措置を行うものです。民法七百十条を改正して、第二項を新設する。その考慮要素として、侵害行為の態様、また故意又は重大な過失の有無、侵害された権利又は法律上保護される利益の性質、当事者の関係などといった考慮要素を明示するという内容となっています。
これであれば、日本の法体系とも無理がないですし、また当事者に予見可能性を与えるものにもなります。また、既にこういう考慮要素を盛り込んだ例もあるという状況でもあります。
慰謝料額の適正化という趣旨が共有されることによって、算定実務の見直しも見込まれます。冒頭申し上げましたとおり、今の時代において、SNSが媒体の中心になっていて、その進化も加速度的となっています。また、残念でありますが、それに合わせて人格権侵害も生じている現状でありますから、立法事実も存在していると思います。
こうした様々な提言も含めまして、法制度の改正、改革によって、損害賠償額、具体的には慰謝料額の適正化を実現するために国に十分な取組を求めたいと思いますが、所見を伺います。
290松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
法務省においては、御指摘のような批判等も踏まえ、インターネット上の誹謗中傷等に関する損害賠償請求訴訟について、公開されている裁判例を収集し、認容された慰謝料の額の動向や、その算定においてどのような要素が考慮されているか、また発信者情報開示請求等において要した弁護士費用等が損害額としてどの程度認容されているかなど調査を行っているところでございます。
今後、その調査の結果が取りまとめられた時点で、法務省のウェブサイト等で公表する予定としております。
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291佐佐々木雅文(公明)
ありがとうございます。是非そうした調査研究の結果は公表していただきたいと思いますし、現状をしっかり共有していくことがその慰謝料額を適正化していくための第一歩になると思います。
その上で、そうした知見を踏まえまして、特に民法の不法行為を始めとする民事の損害賠償の分野において、中でもこうした人格権などの損害賠償額を適正な水準にしていくために、今後、法改正やまた法制度の創設など、国としてどのような対応策、制度設計を検討しているのか、この点についても伺います。
この発言のページ
292松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
先ほど申し上げたとおり、調査の結果については法務省のウェブサイト等において公表することを予定しており、その結果はインターネット上の誹謗中傷等に関する損害賠償請求訴訟に携わる弁護士等の実務家に広く御活用いただきたいと、そのように考えているところでございます。
法務省としては、まずはその調査結果の周知に努めてまいりたいと考えております。
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- (上の発言)
293佐佐々木雅文(公明)
ありがとうございます。そうした周知をしていくこと、そうした共有をしていくことも大変大切なことだと思います。
その上で、私は、実際の精神的苦痛をきちんと回復していくという観点からも、また、今申し上げたようなインターネット上の誹謗中傷も含めた不法行為の抑止という観点からも、適切な慰謝料額が認められていくべきだと考えています。
この点、二〇二二年に日本弁護士連合会が慰謝料額算定の適正化を求める立法提言を採択して、民法の改正によって慰謝料額を適正な水準に増額させる方策を提言をしています。
具体的には、慰謝料額算定に当たっての考慮すべき事由を法文上で例示的に列挙をし、裁判所の裁量で適正な額を算定し得る措置を行うものです。民法七百十条を改正して、第二項を新設する。その考慮要素として、侵害行為の態様、また故意又は重大な過失の有無、侵害された権利又は法律上保護される利益の性質、当事者の関係などといった考慮要素を明示するという内容となっています。
これであれば、日本の法体系とも無理がないですし、また当事者に予見可能性を与えるものにもなります。また、既にこういう考慮要素を盛り込んだ例もあるという状況でもあります。
慰謝料額の適正化という趣旨が共有されることによって、算定実務の見直しも見込まれます。冒頭申し上げましたとおり、今の時代において、SNSが媒体の中心になっていて、その進化も加速度的となっています。また、残念でありますが、それに合わせて人格権侵害も生じている現状でありますから、立法事実も存在していると思います。
こうした様々な提言も含めまして、法制度の改正、改革によって、損害賠償額、具体的には慰謝料額の適正化を実現するために国に十分な取組を求めたいと思いますが、所見を伺います。
294
平口洋(自民)法務大臣
法務省としましては、まずは裁判例の調査を進めるということが適当であると考えておりまして、現時点で法改正の見込みについてコメントすることは困難でございます。
もっとも、その提言のほか、インターネット上の誹謗中傷等の損害賠償請求訴訟における慰謝料額について様々な御指摘があることは真摯に受け止める必要があると考えております。
現在行っている裁判例の調査に加え、今後、どのような取組をしていくかについてはしっかりと検討してまいりたいと考えております。
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295佐佐々木雅文(公明)
ありがとうございます。是非、しっかり引き続き十分な検討をしていただきたいと思っております。
先ほど申し上げましたとおり、二〇〇一年には既に司法制度改革の意見書が提出をされておりました。それから既に四半世紀がたっています。また、当時と違って、これ誰もがその当事者、加害者側にも被害者側にもなる、こうした立法事実もありますので、十分な取組を求めまして、質疑を終わります。
ありがとうございました。
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296
藤川政人(自民)
以上で佐々木雅文君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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