杉本純子 (参政党)

2026年6月17日・第221回国会 参議院 本会議 第22号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 16 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 43 発言)

参政党、杉本純子です。

ただいま議題となりました主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問いたします。また、質問については、全て鈴木農林水産大臣にお伺いいたします。

令和の米騒動と呼ばれたお米の不足と価格高騰は、今もまだ終息したとは言えません。二〇二六年四月時点の米の相対取引価格は、前年と比較してプラス二三%、二年前と比較して二倍以上の価格であり、歴史的とも言える高値が続いております。

一方、米の民間在庫は四月時点で玄米ベース二百四十九万トンであり、前年と比較して八十一万トン多い状況です。五月の米取引関係者の判断に関する調査結果によりますと、見通しとして米は余るため、米価も下がると判断され、米価の暴落が起こるのではといった報道もなされております。

こうした米の価格と在庫状況の現状についてどう評価しているのか、またあわせて、政府はこの現状を改善すべきものと判断しているのか、お示しください。

今回の法案は、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の改正ですが、需給、価格共に全く安定していないのが現状であります。価格はマーケットで決まるものと大臣又は政府の答弁で聞いておりますが、そもそも価格の安定と需要に応じた生産という二つの目標の間には大きな矛盾がないでしょうか。

現在の日本の仕組みだと、米価は生産量の増減に大きく左右されます。つまり、需要に応じた生産は、需要ぎりぎりの量を正確に生産しなければ価格が高騰したり暴落したりしてしまうという大変危ういものであります。

需給を安定させることで価格を安定させるという方針そのものが極めて不確実であり、需要に応じた生産を目指すことと価格の安定を目指すことは現実には両立し難いと考えます。また、価格が下がるリスクを避けようという理由から、どうしても需要に応じた生産は増産よりも減産に向かいやすくはないでしょうか。

しかし、価格を維持するために生産量を減らさなくても、価格に関係なく生産量に応じて国が直接行う直接支払で十分な収入が得られれば、農家の皆様の所得は安定し、安心してお米を作り続けることができます。また、そうして生産量を減らさなければ、お米が足りず価格が高騰してしまうというリスクも小さくできるはずです。

現在も一部で行われている直接支払を大きく広げて、お米を作る農家さんをしっかり支え、もっとお米を作ろうと思っていただけるような制度に改めるべきと考えます。直接支払を広げることについての見解をお示しください。

日本の基幹的農業従事者は激減し、二十年前と比較して半分以下となっております。さらに、令和七年までの五年間では約二四%、四人に一人も農家が減っているという、まさに崩壊の危機にあります。このままのペースで減少すれば、需要に応じた生産を行うという前に生産する人がいなくなってしまうのです。

今後、ロボットやAIによる省力化を進められるのだとしても、日本の食を支えてきたのは多くの小規模な家族経営農家であります。今後、大規模な企業や法人の参入も行われることと思いますが、それらを優遇するばかりではなく、小規模農家を守ること、とりわけ中山間地域など厳しい条件の地域でも農業を続けてこられた、そうした方々を守ることが食料安全保障を確立するためには重要です。

ビジネスとして農業を考え、利益ばかりを優先するとどうなるでしょうか。自然災害や有事が起こったとき、もうからなくなったと判断すれば撤退することになります。代々受け継がれてきた土地への思いや農業への誇り、さらに国民の食を担っているという強い責任感は、ビジネスとは全く別のものであります。農業はビジネスとしてではなく、国民の命を守る国防として捉えるべきであります。

国民を守るために、政府が国の農業をしっかり支えていくことは当然です。長年にわたり日本の食を支えてきた農家の現場に、この国の農政は十分に向き合ってきたと言えるのでしょうか。食料自給率が上昇していない現象は、政府が国の農業を支え切れていないあかしでもあります。

日本の食料安全保障が極めて危うい状況にあるという危機感をもっと強く持つべきです。日本の食を守ることは、日本人の命を守ることと同じです。農業を国防という観点からどのように位置付けているのか、見解をお伺いいたします。

あわせて、日本の食料自給率についてもお尋ねいたします。

政府は、平成十二年に十年後にカロリーベース食料自給率四五%の目標を掲げて以来、五年ごとに同じ目標を掲げ直すということを毎回のように続けております。しかし、現在の自給率は約三八%と、最初に目標を掲げたときの四〇%をむしろ下回っております。なぜ日本の食料自給率は上がらないのか、この責任をどう認識されているのか、お聞かせください。

日本のお米は、代々ずっと大切に受け継がれ、守られてきました。しかし、お米は国産というこの当たり前が、今崩れつつあります。飲食店や中食業者が物価高や低迷し続ける日本経済の中で生き残るために、高い関税が掛かっていてもなお国産米より安いという理由で輸入米が使用されるケースが増えています。このまま市場のシェアが海外産に奪われ続ければ、日本の稲作は更に縮小し、お米の生産力も減少の一途をたどってしまいます。一度失われた田んぼや稲作の技術は、簡単に元には戻りません。

ならば、今こそ国が日本の米市場を確実に取り戻すという強い意志を示すべきであります。農家が安心して生産を続けられるように、国としてしっかりと予算を付ける、これこそが国内でお金が豊かに循環する本当の積極財政につながるのではないでしょうか。

日本の農業、日本の農家を絶対に守り抜くという国としての覚悟と決意をお答えください。

食料安全保障を強化するといっても、具体的な方策がなければ日本の農業は変わりません。そこで、全国の学校給食の完全米食化を提案いたします。

全国の小中学校では、約九百万人の児童生徒が給食を食べています。給食が年間百九十日実施されていると仮定すると、約十七億食という計算であります。この給食の主食を国産の米に固定すれば、安定した需要が生まれ、農家の皆さんはより安定した経営を望むことができます。

国家戦略としての学校給食の米食化について、大臣の見解をお伺いいたします。

本当に日本の農業と国益を守る気があるならば、国がやるべきことは、需要に合わせて生産を縮小させることではありません。海外産米に奪われている市場を国産米へと着実に置き換えていく、そのために、安心して作ってください、国が責任を持って支えますと農家の皆様の背中を押すことであります。

作れば作るほど農家が豊かになり、同時に豊かな大地が守られる。そんな前向きな農政に転換してこそ、本法の大きな目標である国民生活と国民経済の安定につながると考えます。

豊かな農業を取り戻す第一歩としての米の増産への決断についてお聞かせください。

最後に、農家の皆様の日々の努力が報われ、生産への意欲が未来に、そして次の世代につながっていく農政、また新規就農者が農業に魅力と将来への安心をしっかり感じられる農政、そんな日本の農政への大転換を強くお願いいたしまして、質問を終わりたいと思います。そして、これは皆様と一緒にかなえられることだと思っております。是非一緒になって日本の農業を守っていきたいと思います。

質問を終わります。

御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔国務大臣鈴木憲和君登壇、拍手〕

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