田岡直博香川県弁護士会弁護士

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 84 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

これは私の弁護士としての実感ですが、無力感じゃないでしょうか。どんなに頑張っても九九%の有罪率、再審請求をしても一%に満たない再審開始決定率、その中でお金にもならない、被害者にも恨まれることもある、また再審請求人からも恨まれることもある、そういう中で、幾ら弁護士といえども続けていくのが難しいという人が私の周りにも少なくはありません。

実際に無実だというふうに信じていても、なかなかその証拠を探し出すのは弁護士一人の力では難しいです。私も自費でお金を払って私的な鑑定をしたこともありますし、目撃者を探そうと思ってチラシを配ったりして声を掛けたこともありますし、現場に行くことも少なくありませんが、そのようにしても捜査機関と違って何の権限もありません。取調べに立ち会えるわけでもありませんし、全ての証拠を見せてもらえるわけでもありません。任意開示はあくまでサービスでありまして、検察官が見せてもいいものだけを見せるという仕組みでして、強制的に証拠を開示させる権限はないんですね。そういう中で、私も被害者側の立場もやりますし、弁護側の立場もやりますが、被害者側の方がやりがいを感じられるという弁護士もいると思います。

もちろん、その中でも刑事弁護にやりがいを感じる少ない人がまだ弁護士として弁護人を続けているんだと思いますが、まさにそんな状況では冤罪が現実に起きかねない、平成十六年改正以降であっても証拠開示を受けずに有罪を確定してしまうことが現実に起こりかねない事態だからこそ、弁護士も頑張らなければいけませんけれども、裁判所の権限も強化して、真実の発見と無実の人を救済する制度が必要なんだと考えております。

以上です。

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