上山泰新潟大学法学部教授

2026年6月11日・第221回国会 参議院 法務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 87 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 110 発言)

御質問ありがとうございます。

今の点につきましては、私、委員と問題意識を共有するところでございます。私の個人的な見解といたしましては、少なくともラストリゾートという観点から一定の代行決定の余地を残しておくということは、判断能力不十分な方の支援に当たって必要である、そして、それは弱いパターナリズムによって一定の正当化はし得るものだと、こういうふうに考えております。

もう一点、委員、法律家でございますので法律的なお答えをいたしますと、代行決定というふうに言われているものと代理というものがどうやら完全に同じものというふうに受け止められる傾向があるわけですけれども、これは必ずしもそうではないのではないかというふうに私は思っております。つまり、御本人の意向をきちんと受け止めた上で、法律上の行使の形態としては代理権を行使しているけれども、実際には御本人の意思が実現されているのだ、つまり、代理権を使って御本人の意思決定が支援されているのだというふうに見ることもできる場合があると思うわけです。

なので、代行決定だから、代理だからという形式面だけで議論をすることは非常に危険で、全ての代行決定を廃止しなければいけないという議論をする際には、もう少し丁寧に具体的な、具体的にどのような行動が行われ、そしてその中で御本人の意向がどこまで保障されているのかというのを丁寧に検証しなければいけない、そのように感じております。

以上でございます。

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