上山泰新潟大学法学部教授

2026年6月11日・第221回国会 参議院 法務委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 83 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 110 発言)

御質問ありがとうございます。

委員の御懸念、私も法律家として共感するところがございます。

その上でのお答えということになりますが、今回、特定補助に類型を絞ってお答えさせていただきますが、特定補助人に定型的に与えられる権限として、御本人の財産の保存行為についての権限というものが付与されることになります。これは、代理権のみならず、一定の事実行為も含めて、極めて抽象的あるいは潜在的な形ではございますけれども、少なくとも、特定補助人は御本人の財産について一定関与し得る権限をまず与えられていると、これが一つ重要なポイントになるかと思います。

その上で、具体にですね、具体に何らかの代理権が必要で、特定の預金口座であったり、あるいは特定の土地について法律の状況を動かしていかなければいけないというときには、本来、特定補助人の責任において必要な代理権の付与の申請というのを適時に行わなければいけないということだろうと思っております。

では、そのことが今回の法律でちゃんと担保されているのかということが当然疑問になるわけですけれども、補助人には権限付与について申請できる請求権者として位置付けられていますし、特定補助人には、その権限の範囲内ではございますけれども、善管注意義務も、それからいわゆる見守りの義務といったようなものも、解釈上、当然認められてしかるべきであろうと思います。

そうであるならば、御本人の状況の変化に応じて具体の取消権の拡張であるとか具体の代理権が必要だというときには補助人において適宜に請求を行うべき、私は、解釈論としても法律的な義務を導くことが可能ではないか、ワンクッション入りますけれども、それによって一定の保障を確保することができるのではないかというふうに感じております。

以上でございます。

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