松井信憲法務省民事局長

2026年6月9日・第221回国会 参議院 法務委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 24 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 130 発言)

お答え申し上げます。

現行法では、本人が事理弁識能力を欠く常況にある者と認定されますと、成年後見人が包括的な代理権を有する制度のみを利用することができます。しかし、このように、事理弁識能力の低下の程度のみに応じ特定の類型による保護を受ける制度に対しては、事理弁識能力が回復しない限り利用を終了することができない点も含め、自己決定を必要以上に制約するとの指摘がされております。

このような指摘も踏まえ、民法等改正法案では、事理弁識能力の低下の程度のみで判断するのではなく、補助の制度による保護の必要がある場合に補助に係る各審判をすることができることとしました。

また、本人の事理弁識能力が回復していない場合でも、そのことのみで補助の制度による保護の必要があるものとはせず、補助の制度以外の支援の状況も踏まえて、補助の制度による保護の必要がなくなったときは補助に係る各審判を取り消すことができることとしております。

このように、補助に係る各審判が取り消されるのは、あくまで保護の必要がなくなった場合でありまして、家庭裁判所は、保護の必要がなくなったかどうかを判断するに当たっては、本人や補助人等の陳述を聴取することに加え、必要に応じて市町村長等の意見を聴取することができることとしており、その内容等を踏まえ、保護の必要性がなくなったかどうかを適切に判断することとなるため、本人の保護に欠けることにはならないものと考えております。

なお、保護の必要がなくならず、補助の制度の利用を継続する場合でも、補助人の解任事由に、補助開始の審判を受けた者の利益のため特に必要があるときを追加することとしておりますので、本人のニーズに応じて支援者からの保護を受けるというふうにしていくことも可能にしております。

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