杉本純子 (参政党)

2026年5月12日・第221回国会 参議院 農林水産委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 88 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 133 発言)

参政党、杉本純子と申します。

本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

早速ですが、令和九年度以降の水田政策は現在検討中だと思いますが、それと関係して、環境保全型農業直接支払交付金についてお聞きします。

この交付金は、化学肥料、化学農薬を原則五割以上低減する取組を基本条件とし、さらに生物多様性保全等に効果の高い営農活動も取り組むことで交付対象となります。環境保全としても大変すばらしい取組だと思います。

特に、有機農法や自然農法をされている方々が使われる方法に冬期湛水があります。この方法は、冬期の田んぼに水を張ることにより、雑草抑制や水生生物の活動から土壌が作られるというものです。この冬期湛水は、地域特認取組として都道府県の判断で交付され、第一期、三十三ありましたが、令和五年時点では二十七と減少しています。実際に実施している水田面積も、五千二百五十四ヘクタールありましたが、三千六百八十六ヘクタールにまで減少しています。この取組によってお米の収量も増加するという効果もあり、何より水田の生態系も保持され、生物多様性の回復に関しましても高く評価されています。

この減少の理由の中に長期中干しという、水田の水を通常より長く抜いて田んぼを乾かす方法ですが、これを国がより推進しているからではないかと考えています。

長期中干しとは、水を抜いて土に酸素を入れることでメタンガスの発生を減らしたりする効果があるのですが、水を張り続けることで生物多様性を維持しようとする冬期湛水とは相性がいいとは言えません。これと、秋耕という、稲刈りの後に田を耕すことで稲わらを土に混ぜ込み、わらを分解促進し、春の作業が楽になるという昔からの作業ですが、こちらも近年、メタンガスの発生が抑えられるということで、長期中干しとともに推進されています。この秋耕により交付金を受けるには湛水四か月以上前に耕さないといけないので、秋耕したら冬期湛水は実質できないということになります。これらは、第一期は全国共通の取組でありませんでした。第二期からは全国共通取組となったことが冬期湛水の普及を妨げてしまってはいないでしょうか。

そしてさらに、今期第三期からは、交付に際し、堆肥や緑肥の使用による加算を受けるためには、長期中干しと秋耕、前年度の湛水不実施、この三つのいずれかが義務付けられています。本交付金は、自然農法や有機農法をもっともっと増やしていきたいという国の目標のためであったのに、実際にはメタンガスの抑制を重視する余り、自然農法や有機農法のやり方を、両立しにくくなってはいないかと懸念しております。

現在、冬期湛水は多面的機能支払交付金の対象となったと理解しておりますが、当初は広く行われていて、もう効果はきちんと出ていたのに、第二期への移行に全国共通取組として取り入れなかったのはなぜでしょうか、お聞かせください。

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