海渡雄一弁護士

2026年5月19日・第221回国会 参議院 内閣委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 12 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 94 発言)

御質問ありがとうございます。

私が懸念していることは、先ほど公述の中でも申し上げましたけれども、今回できる国家情報会議、そして国家情報局のその活動を規制する、どのような情報を集めてよいのか、どのような情報を集めてはならないのか、どのような活動をしてよいのか、どのような活動をしてはならないのか。政治、政党に仕えるような行為をしてはならないとか、警察組織との間で明確な分離を図らなければならないというのは、ドイツなどでははっきり規定されております。

そういう作用法的規制というふうに行政法的に言いますけれども、組織法を作っただけではなくて、作用法的な規制が必要なのではないか。そういうものを諸外国では時間を掛けて作ってきているところがありますので、その成果を見た上で、僕が一番進んでいるなと思うのはオランダの制度で、こういう制度をつくるときに国民投票までして、そしてそこで出た意見に基づいて事前と事後のかなり独立性の高い機関をつくり、そして国会にもその監視機関を置き、そして裁判所までかませているんですね。そういう制度をつくるということによってかなり懸念は解消されるのではないかと思います。

この国家情報局、国家情報会議を設置しない場合の御質問がありましたけれども、実は私、いろいろ調べてみたんですが、対外情報局みたいなものは確かにG7の諸国でつくっておりますけれども、国家情報局のような制度は余りないと思うんですね。アメリカの場合はFBIというのがありますけれども、あれは捜査機関なんですね。確かにイギリスにはMI5という非常に似た制度がありますけれども、ドイツの連邦情報局というのも、これも対外的な活動をする組織であって、国内についてはテロリストがいないかどうかということを監視する憲法擁護庁という組織しかないという。

そういう意味で、やっぱり国家情報局のような非常に大きな権限を持った組織を国内向けにつくるということについてはかなり危険性があるのではないかなと。犯罪行為を行うような人がいないかどうかということについては警察組織というものがあって、警備公安警察などもあってちゃんと管理されているでしょうし、公安調査庁という組織だってあるわけです。

それに対して、どうして国内向けに国家情報局、国家情報会議というものが必要なのかというところは、世界のこういう制度を横串にして並べてみても、ちょっと僕は、まあMI5はあるんですけど、MI5のような組織はあるんですけれども、なくてもやれるんじゃないかなという感じがしております。

以上です。

前後のやりとり

8の発言を見る

16の発言を見る