井上俊剛金融庁企画市場局長

2026年7月14日・第221回国会 参議院 財政金融委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 37 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 184 発言)

お答え申し上げます。

今回の法律改正では、スタートアップ企業の資金調達を促進する観点から、有価証券届出書の提出免除基準を一億円未満から五億円未満に引き上げるとともに、簡易様式による有価証券届出書が利用できる資金調達の範囲を一億円以上五億円未満から五億円以上十億円未満に引き上げること、あるいはプロ投資家のみを相手方とする私募の勧誘の範囲について、特定投資家の要件を満たすものの移行手続を取っていないいわゆる潜在的特定投資家まで拡大すること等を内容とする改正を行っております。

こうした一定の金額未満の資金調達やプロ投資家向けの勧誘につきまして、当局への書類の提出や投資者への情報提供免除あるいは緩和する仕組みは諸外国においても措置されているものと承知しております。

御指摘いただきました企業側の資金調達のしやすさにつきましては、制度以外の投資家層の厚み等他の要素の影響も考えられるため、一概に海外と比較することは困難ですけれども、今回の制度改正部分について比較させていただきますと、プロ向けの勧誘制度に関しては大きな差異がない一方で、金額基準については、米国や欧州に比較すると依然として相対的に低くなっております。これは、投資者保護の観点から、急激に届出免除基準を引き上げることには慎重であるべきという考え方によるものでございます。

今回の改正によりまして、企業開示の面で、スタートアップ企業の資金調達の促進に資する一定の環境整備が図られるものと考えておりますけれども、金額基準につきましては、引き続き、スタートアップ企業の資金調達の状況ですとか、あるいは投資者保護の観点等も踏まえまして、様々な制度との整合性を勘案しつつ、継続的に検討をしてまいりたいと思います。

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