制度が国の経済状況、構造によって異なるというのは当然のことなんだろうというふうに思います。ただ、我が国の場合には、G7諸国に比べて投資の受入額が非常に小さい中でその規制を厳しくするというのは、果たして、今、内閣が目指している対日直接投資を増額する、倍増していこうというようなことに整合性があるのか、ちょっとここら辺はまだ疑問があるところでありますが。
もう一点、今答弁の中にあったんですけれども、この事前届出免除制度、二〇一九年の改正でこれも導入されたんですけれども、これで外国金融機関などのリスクの低い投資家に係る義務は大幅に免除されたんですが、その後も実はこの事前審査の件数は増加傾向があるんですけれども、果たして効果があったのか、また、今増加傾向が続いている理由はどのように考えているんでしょうか。
62緒緒方健太郎財務省国際局長
お答えいたします。
日本における対内直接投資審査に係る届出の件数が他のG7各国との比較で多くなっているということは委員の御指摘のとおりでございます。
対内直接投資審査制度の在り方につきましては国によって異なる部分も多うございまして、一概に比較することは困難であり、届出件数のみをもって日本が他国と比べて対内直接投資の受入れに慎重であるという評価は当たらないと考えてございます。
その上で、御質問の日本における届出件数が多くなっている要因としましては、まず、日本の対内直接投資審査制度が投資家の予見可能性や投資財産の法的安定性の観点から指定業種を対象とした…
この発言のページ
63
上田勇(公明)
今の答弁にもあったんですけれども、この外為法の投資審査の具体的な内容について、二〇一九年改正で義務的事前届出の株式保有割合の閾値を一〇%から一%に引き下げました。多くのG7諸国がこれは一〇%以上の閾値を設定している中で、著しく低いこの閾値を設定している理由は何なんでしょうか。
この発言のページ
64緒緒方健太郎財務省国際局長
お答えいたします。
先ほど申し上げましたとおり、対内直接投資審査制度の在り方につきましては国によって異なる部分も多うございまして、規制の水準について一概に比較することは困難でございますけれども、その上で、他のG7各国におきましては義務的事前届出についておおむね一〇%以上の閾値が設定されているのに対しまして、日本の場合は二〇一九年の法改正におきまして上場会社の事前届出の閾値を一〇%から一%に引き下げたところでございます。これ、我が国の会社法上、議決権を一%以上保有している場合に株主総会において議題提案権の行使が可能であるということを踏まえまして、議決権の…
この発言のページ
- (上の発言)
65
上田勇(公明)
制度が国の経済状況、構造によって異なるというのは当然のことなんだろうというふうに思います。ただ、我が国の場合には、G7諸国に比べて投資の受入額が非常に小さい中でその規制を厳しくするというのは、果たして、今、内閣が目指している対日直接投資を増額する、倍増していこうというようなことに整合性があるのか、ちょっとここら辺はまだ疑問があるところでありますが。
もう一点、今答弁の中にあったんですけれども、この事前届出免除制度、二〇一九年の改正でこれも導入されたんですけれども、これで外国金融機関などのリスクの低い投資家に係る義務は大幅に免除されたんですが、その後も実はこの事前審査の件数は増加傾向があるんですけれども、果たして効果があったのか、また、今増加傾向が続いている理由はどのように考えているんでしょうか。
66緒緒方健太郎財務省国際局長
お答えいたします。
二〇一九年の法改正におきまして上場会社の事前届出の閾値を一〇%から一%に引き下げましたけれども、これと併せまして御紹介のあった事前届出免除制度の導入をいたしておりますので、両方が相まって届出件数の増加に対する影響は限定的であったと考えてございます。
他方で、御紹介ありましたように、事前届出件数自体につきましては、二〇一八年度の五百九十四件から二〇二四年度の二千九百三件まで約五倍に増加しているところでございます。その主な要因としましては、二〇一九年八月に、サイバーセキュリティーの確保の観点から情報通信技術関連業種を広く指定業種に追加…
この発言のページ
67
上田勇(公明)
昨年五月に関税・外国為替等審議会の答申が示されました。そこでは、リスクに応じためり張りのある審査を確保するために事前届出の対象を絞る、そういう趣旨の提案がなされております。事前審査の件数が多過ぎると、限られた体制の下で本当に必要な案件の審査がおざなりになってしまう、そういう懸念があることにこれは由来しているんだというふうに理解をします。
こうした提案について、この審議会の提案についてどのように受け止めているのか、また、この法案でそうした提案についてどのように対応されているのか、お伺いいたします。
この発言のページ
68緒緒方健太郎財務省国際局長
お答えいたします。
事前届出の対象となる業種や行為につきましては、近年の事前届出件数の増加等を踏まえまして、関税・外国為替等審議会の答申におきまして、情報通信技術関連業種の指定について、サイバーセキュリティー対策等の観点から真に必要性が認められるものに限定すること、それから、役員の選任の同意について、既に届出をした方の再任については、特段の事情変更がない場合、届出を不要とすること、合理化の一方で、重要な技術や情報を保有している本邦企業への投資が事前届出の対象となっているかを検証することといった内容が盛り込まれているところでございます。
こうした答申の…
この発言のページ