どうも御質問ありがとうございました。
もう既にお話ししたとおり、中身が変わらないと経済というのは成長できるものではないということはお話ししたとおりなんです。ただ、次に問題になるのは、御質問の中にあったんですが、どういうふうに変わっていけばいいのか、そういう問題があるんですが、先生方のお仕事との関係でいうと、それを政府が見極められるのかという問題があるんですよ。
実は、イノベーションの生みの親であるシュンペーター、あるいはハイエクという有名な経済学者もそうなんですが、イノベーションというのは基本的に草の根にあるという、イノベーションの基は草の根にあるというのが一つ重要なことなんですね。
私はもう大学リタイアして大分たっていますが、大学で昔教えていたときに、学生に説明するのに、そのことを納得してもらうための例として、要は草の根にイノベーションの基があるということなんだけど、やや唐突な例になりますけど、子供用の歯磨きのペーストってありますね、バナナの味がするとかイチゴの味がする、今どういうものがあるのかちょっとよく分かりませんが、あれは旧ソ連のゴスプランでは作れないということなんですよ。あれはやはり、歯磨き粉、ペーストを一生懸命売ろうとして朝から晩まで歯磨きのことだけ考えている人しか、イチゴやバナナの味のするペーストがあれば子供が飛び付いて売れるんじゃないかと、そのことを一国の政府が考えるということは不可能なんですよね。これはもちろん極端な例かもしれません。
しかし、基本的にシュンペーターとかハイエクが言っていたのは、実は、資本主義経済、自由主義経済というのが中央集権の経済より優れているその理由は、イノベーションの基が草の根にあって、これは中央集権ではできないという、そこにあるという、つまりは分権した経済のある種の強みということだと思うんです。
ただ、私が今お話ししたことと百八十度矛盾するようですが、では、政府の役割はないのかとか、国家プロジェクトみたいなものがないのかというと、それはまた極端で、そういうものもあるんですよね。それは、そのことを我々に納得させる歴史的な事例としては、宇宙、旧ソ連が当時の米国よりも、最初は一九五〇年代に先んじて、犬を乗せた衛星、人間を乗せた衛星、それから女性の宇宙飛行士を乗せた衛星、全て旧ソ連の方が早かったわけですよ。そういうこともあります。
したがって、国が主導するようなプロジェクトの意味というのがないというのもそれは極端で、ただ、大本はイノベーションの根というのは草の根にあって、それこそが我々の住む自由主義経済の大本だということはやはり国会議員の先生方に是非とも御認識いただく必要があると思います。
ですから、先ほども挙げましたけど、インバウンドの例とか、そういうところで大きな役割、政府、役割果たしたわけですが、最後に、もう時間もあれですが、そういう中で、一つ、今後、我々の社会で間違いなく伸びていく、あるいは伸びることは間違いないと思われるのは、やはり医療、介護じゃないでしょうか。この医療も介護も、御存じのとおり、公的な保険があって、それは正しいと私は考える立場ですが、ありていに言えば、そこでのプライスというのは公定価格なんですよね。ですから、その公定価格をどのように設定するかによって医療事業者も介護事業者も、またセクターとしての医療・介護分野というのがどういうふうに発展していくかと、大きな影響を受けるわけです。これは民間の市場に任せておけばいいという話ではないですから、そこは政府、そして先生方の役割が非常に大きい分野だと思っております。
以上です。どうもありがとうございました。
9小小林孝一郎(自民)
自由民主党の小林孝一郎です。
本日、参考人の先生方に御説明をいただきまして、ありがとうございました。
私が感じましたのは、日本経済の停滞という問題は、なぜ成長できなくなったのか、どこで成長していくのか、誰がそれを担うのかという三つの問いに集約されるのではないかと感じました。
まず、宮川先生にお伺いします。
日本経済の停滞については、長く需要不足が指摘されてきましたが、近年の研究ではそれだけでは説明できない供給側の問題があることも明らかになってきています。先生の御研究では、日本経済の成長率低下の背景として、一、全要素生産性の伸びの鈍化、二、人的資本…
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10宮宮川努学習院大学経済学部教授
御質問どうもありがとうございます。
私の資料で申し上げましたが、いわゆる供給力というのは、いわゆる生産力というふうに申し上げてもよいかと思います。これは、九ページにございます。生産側の変化は、労働力、資本量、技術進歩、これが生産を変化させる要因ですが、労働力はよく指摘されていて、少子化で働き手が少なくなったというふうに言われているわけですが、実は二〇一〇年代、第二次安倍政権の以降、就業者数は増えているわけですね。
ですから、労働力というのが生産の制約要因であったかというと、必ずしもそうは言えない。しかも、よく言われます高度成長期、ここの九ページに書い…
この発言のページ
11小小林孝一郎(自民)
ありがとうございました。
続きまして、吉川先生、吉川参考人にお伺いします。
先ほどの議論を踏まえますと、日本経済が再び成長していくためには、供給力を高めると同時に、どの産業分野で成長を実現していくかという視点も大事になってくると思います。
産業構造を見てみますと、日本では必ずしも労働生産性の高い分野に労働が十分に移動しているとは言い難い状況が指摘されています。この生産性の伸びが比較的高い分野と就業者が多く集まる分野との間に必ずしも十分な一致が見られていないという点は日本経済の課題の一つかと思います。一方で、これからの日本を見渡しますと、インバウンド…
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- (上の発言)
12吉吉川洋東京大学名誉教授
どうも御質問ありがとうございました。
もう既にお話ししたとおり、中身が変わらないと経済というのは成長できるものではないということはお話ししたとおりなんです。ただ、次に問題になるのは、御質問の中にあったんですが、どういうふうに変わっていけばいいのか、そういう問題があるんですが、先生方のお仕事との関係でいうと、それを政府が見極められるのかという問題があるんですよ。
実は、イノベーションの生みの親であるシュンペーター、あるいはハイエクという有名な経済学者もそうなんですが、イノベーションというのは基本的に草の根にあるという、イノベーションの基は草の根にあるというのが一つ重要なことなんですね。
私はもう大学リタイアして大分たっていますが、大学で昔教えていたときに、学生に説明するのに、そのことを納得してもらうための例として、要は草の根にイノベーションの基があるということなんだけど、やや唐突な例になりますけど、子供用の歯磨きのペーストってありますね、バナナの味がするとかイチゴの味がする、今どういうものがあるのかちょっとよく分かりませんが、あれは旧ソ連のゴスプランでは作れないということなんですよ。あれはやはり、歯磨き粉、ペーストを一生懸命売ろうとして朝から晩まで歯磨きのことだけ考えている人しか、イチゴやバナナの味のするペーストがあれば子供が飛び付いて売れるんじゃないかと、そのことを一国の政府が考えるということは不可能なんですよね。これはもちろん極端な例かもしれません。
しかし、基本的にシュンペーターとかハイエクが言っていたのは、実は、資本主義経済、自由主義経済というのが中央集権の経済より優れているその理由は、イノベーションの基が草の根にあって、これは中央集権ではできないという、そこにあるという、つまりは分権した経済のある種の強みということだと思うんです。
ただ、私が今お話ししたことと百八十度矛盾するようですが、では、政府の役割はないのかとか、国家プロジェクトみたいなものがないのかというと、それはまた極端で、そういうものもあるんですよね。それは、そのことを我々に納得させる歴史的な事例としては、宇宙、旧ソ連が当時の米国よりも、最初は一九五〇年代に先んじて、犬を乗せた衛星、人間を乗せた衛星、それから女性の宇宙飛行士を乗せた衛星、全て旧ソ連の方が早かったわけですよ。そういうこともあります。
したがって、国が主導するようなプロジェクトの意味というのがないというのもそれは極端で、ただ、大本はイノベーションの根というのは草の根にあって、それこそが我々の住む自由主義経済の大本だということはやはり国会議員の先生方に是非とも御認識いただく必要があると思います。
ですから、先ほども挙げましたけど、インバウンドの例とか、そういうところで大きな役割、政府、役割果たしたわけですが、最後に、もう時間もあれですが、そういう中で、一つ、今後、我々の社会で間違いなく伸びていく、あるいは伸びることは間違いないと思われるのは、やはり医療、介護じゃないでしょうか。この医療も介護も、御存じのとおり、公的な保険があって、それは正しいと私は考える立場ですが、ありていに言えば、そこでのプライスというのは公定価格なんですよね。ですから、その公定価格をどのように設定するかによって医療事業者も介護事業者も、またセクターとしての医療・介護分野というのがどういうふうに発展していくかと、大きな影響を受けるわけです。これは民間の市場に任せておけばいいという話ではないですから、そこは政府、そして先生方の役割が非常に大きい分野だと思っております。
以上です。どうもありがとうございました。
13小小林孝一郎(自民)
ありがとうございました。
終わります。
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野上浩太郎(自民)
この際、委員の異動について御報告いたします。
本日、朝日健太郎君が委員を辞任され、その補欠として生稲晃子君が選任されました。
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15
野上浩太郎(自民)
柴愼一君。
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