足立泰美甲南大学経済学部教授

2026年7月14日・第221回国会 参議院 国土交通委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 22 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 194 発言)

まず、論点ですね、今の論点、二つあるかと思います。

実際に、老朽化に伴う更新需要の増加もございます。それに加えて、更新費用をどのようなルールと手続で基づいて使用料に反映するのか、この点も実は実際に決まっておりません。実際には各地方公共団体であります事業団に委ねている状況がございます。その点を考えましたら、持続可能な料金制度、これはどう構築するのかという実は抜本的なところもございます。

そういった中で、今回ですね、今回の法改正でいいところ、よしとするところにつきましては、改築費を含む収支見通しの作成、公表、これがもう求められているんですね。つまり、将来の更新需要と財源不足を明らかにまず可視化してくださいと。その上で、料金決定の必要性を議会と住民に説明するための客観的な基礎資料、これもう準備してくださいというのが今回法改正で明らかになっております。このようなことがあって初めて中長期な経営の視点というのが出てきます。

先生のおっしゃる二点については、まず前提が今回の法改正であるというのをまず御認識していただきたいなと思います。

その上で、下水道使用料につきましては、地方自治法及び地方公営企業法の枠組みで条例で定められるため、使用料の決定は単なる経営判断ではないんですね。その条例改正を伴うこの意思決定も一つ問題になります。ですので、市長の政策判断、議会の議決、住民の理解、この三要素、この三要素を経て初めて決定されるという、まずプロセスですね、これがまず妥当なのかどうか、これを見ていただきたいと思います。

その上で、現実です、現実ですね、既に経営上必要な料金水準と、政治的です、政治的に需要の可能な水準、乖離しているんですね。先ほど蓮舫先生おっしゃっていただきました、住民が負担できないから、そもそも料金水準が必要とされる水準との乖離がずっと続いております。

その中で、さらに、人口減少地域で使用料が減少しますと、一人当たりの負担が増加しますと、使用料だけでは事業の持続可能性がもうできません、そういったような話が来ております。となりますと、この後何をすればいいのかというのが今回の内容かと思います。

使用料決定のその料金改定には、まず中長期的なルールをきちんと定めていただきたい。その際には、具体的ですよ、具体的には、長期更新計画と収支見通しを毎回議会に報告すること、毎年ですね。もう三年に一回とか五年に一回とか、下手したら料金というのはもう二十年以上変更されていないところがたくさんございます。それをまず避けていただきたい。二つ目、支出削減です。支出削減をまずしていただく。その上で、更新投資の優先順位。これを全てやった上でやむを得ず料金改定するんですという、その辺りの議論をもう定期的にやっていただく。

その上で、先ほどお伝えしました企業債の役割があります。国庫補助、一般会計繰入れ、使用料、もう既に役割分担が決まっているんですね。その役割分担を明確にした上で初めて資産維持です。また、料金につきましては、更新需要がございますので、資産維持を含めた上で原価を整理していただく。この辺りのルールづくりですね。

住民に対しては、値上げではなくて、安全で持続可能な下水道サービスを、将来、我々の息子、娘、また孫たちに負担していただくというためにどうしても必要なんですと。そういうプロセスが、実は今回、法改正でやっと一歩踏み込んだのかなという状況がございます。

以上になります。

前後のやりとり

18の発言を見る

26の発言を見る