ありがとうございました。
やはり、ヨーロッパを実際に見てこられて、実際にヨーロッパの政治の変化を感じておられる伊藤先生ならではの御質問だと思います。
今御指摘になりましたように、まさに今ヨーロッパの各国において多党化がいや応なしに進んでおります。かつては二大勢力で八割、九割の議席を取っていた国が、今や二大勢力を合わせても五割、六割あるいはもうそれより下に下がっていて、多様な、右派ポピュリスト、左派ポピュリスト、さらには改革中道、それ以外の政党も出てきているわけですね。
そのような多党化が進むことをどう評価するかなんですけれども、最もその中で多党化が進んでいるのは実はオランダでございまして、オランダは、比例代表制で百五十議席を一議席まで配分する。つまり、得票率が〇・六七%の政党が一議席を取れるという形ですので、世界の中でも最も議会に入るためのハードルが低い国ですね。
そういった国でどういうことが起きているかというと、極めて多様な政党が出現するわけです。例えば、イスラム系の移民系の政党、これ二世、三世などを主体とする政党であったり、あるいは高齢者の利益を主に発言する政党であったり、またさらには、一見変わり種に思いますが、動物党という政党がありまして、これは動物の権利を憲法に書き込むということを主張する、その他様々な動物権利を擁護する政党なんですが、出てきております。こういった様々な政党があぶくのように出てきては、消えるものもあれば意外に残っていくものもあります。
そして、例えば動物党などは意外にしぶとく今は残っていて、最初は動物党などというのは非常に変な政党である、まさに泡沫政党ではないかという見方もあったんですが、しかし、実はその後、御承知のとおり、アニマルウエルフェアという考え方がヨーロッパ、世界的に定着し、動物実験にせよ、あるいは肉食を余りやらないことにせよ、むしろその考え方がヨーロッパでは主流化していき、外から入ってきた、比例代表を使って新しく入ってきたアウトサイダーの考え方が主流化していく、ある意味ではルートとして比例代表制が使われているということもあるなというのがこの二十年見てきたところなんですね。
それが良いか悪いかは別にしても、少なくとも社会の人々の考え方が多様化する中で、その多様な意見を踏まえて政治的に表出できるような枠組みがあるとすれば、それはそれで悪いことではないだろうと。もちろん、イギリスのように、小選挙区制、ばっさりですね、もう選挙区で一位になれなければどうしようもないという仕組みをつくることもそれはそれで意味はあるかとは思うんですが、ただしかし、そうすると、多様な意見を酌み取ることが難しくて、それが結果として、イギリスの場合、一種の二大政党に包摂されない不満がブレグジットという形で国民投票で噴出してしまったと。逆に比例代表でふだんからいろんな意見を取り入れていると、余りそういうひっくり返すような形での変化というのは起きにくいところがあって、どちらかといえば、漸進的な変化になっていくだろうということもありますので、私個人は、どちらかといえば多様な意見を酌み取る方が今の二十一世紀にはよろしいんではないかなと思っているところでございます。
取りあえず以上です。
29庭庭田幸恵(国民)
ありがとうございました。
私も、遠い海外の問題としてではなく、しっかりと注視をしていきたいと思います。
ありがとうございました。
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30
鈴木宗男(自民)
伊藤孝江さん。
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伊藤孝江(公明)
公明党の伊藤孝江です。今日はよろしくお願いいたします。
まず、水島参考人、下斗米参考人、本当に貴重なお話をいただき、ありがとうございました。
最初に、水島参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
私も、昨年九月なんですが、ちょうどこの参議院の議院運営委員会の理事の議長班でベルギーとオランダとイギリスの三か国に視察に行かせていただきまして、いろんな、向こうで国会議員の皆さんと懇談をさせていただいたりであるとか、政治事情で、また経済状況等々の視察もさせていただいたところで、その中で、やはり様々な個別の政策はあるんですけれども、やっぱり大きなテーマ…
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- (上の発言)
32水水島治郎千葉大学大学院社会科学研究院教授
ありがとうございました。
やはり、ヨーロッパを実際に見てこられて、実際にヨーロッパの政治の変化を感じておられる伊藤先生ならではの御質問だと思います。
今御指摘になりましたように、まさに今ヨーロッパの各国において多党化がいや応なしに進んでおります。かつては二大勢力で八割、九割の議席を取っていた国が、今や二大勢力を合わせても五割、六割あるいはもうそれより下に下がっていて、多様な、右派ポピュリスト、左派ポピュリスト、さらには改革中道、それ以外の政党も出てきているわけですね。
そのような多党化が進むことをどう評価するかなんですけれども、最もその中で多党化が進んでいるのは実はオランダでございまして、オランダは、比例代表制で百五十議席を一議席まで配分する。つまり、得票率が〇・六七%の政党が一議席を取れるという形ですので、世界の中でも最も議会に入るためのハードルが低い国ですね。
そういった国でどういうことが起きているかというと、極めて多様な政党が出現するわけです。例えば、イスラム系の移民系の政党、これ二世、三世などを主体とする政党であったり、あるいは高齢者の利益を主に発言する政党であったり、またさらには、一見変わり種に思いますが、動物党という政党がありまして、これは動物の権利を憲法に書き込むということを主張する、その他様々な動物権利を擁護する政党なんですが、出てきております。こういった様々な政党があぶくのように出てきては、消えるものもあれば意外に残っていくものもあります。
そして、例えば動物党などは意外にしぶとく今は残っていて、最初は動物党などというのは非常に変な政党である、まさに泡沫政党ではないかという見方もあったんですが、しかし、実はその後、御承知のとおり、アニマルウエルフェアという考え方がヨーロッパ、世界的に定着し、動物実験にせよ、あるいは肉食を余りやらないことにせよ、むしろその考え方がヨーロッパでは主流化していき、外から入ってきた、比例代表を使って新しく入ってきたアウトサイダーの考え方が主流化していく、ある意味ではルートとして比例代表制が使われているということもあるなというのがこの二十年見てきたところなんですね。
それが良いか悪いかは別にしても、少なくとも社会の人々の考え方が多様化する中で、その多様な意見を踏まえて政治的に表出できるような枠組みがあるとすれば、それはそれで悪いことではないだろうと。もちろん、イギリスのように、小選挙区制、ばっさりですね、もう選挙区で一位になれなければどうしようもないという仕組みをつくることもそれはそれで意味はあるかとは思うんですが、ただしかし、そうすると、多様な意見を酌み取ることが難しくて、それが結果として、イギリスの場合、一種の二大政党に包摂されない不満がブレグジットという形で国民投票で噴出してしまったと。逆に比例代表でふだんからいろんな意見を取り入れていると、余りそういうひっくり返すような形での変化というのは起きにくいところがあって、どちらかといえば、漸進的な変化になっていくだろうということもありますので、私個人は、どちらかといえば多様な意見を酌み取る方が今の二十一世紀にはよろしいんではないかなと思っているところでございます。
取りあえず以上です。
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伊藤孝江(公明)
比例代表制度の大事さもよく分かりました。ありがとうございます。
下斗米参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
指導者の歴史観が国家の方向性にどれだけ影響を与えるかという観点でお伺いできればと思っているんですけれども、今日お伺いをしたロシア・ウクライナ戦争の関係で、ロシアがウクライナに侵攻する前段階のときには、日本の国内では有識者を中心に、主に経済的な理由も含めて侵攻は起こり得ないというような見方が支配的だったのではないかと思っています。ただ一方で、プーチン大統領は侵攻の前からウクライナは歴史的にロシアと一体との見方を示し、ウクライナでネオナチ…
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34下下斗米伸夫神奈川大学特別招聘教授/法政大学名誉教授
伊藤先生、どうもありがとうございました。
この戦争が始まる前にコロナという時期がございまして、世界中の指導者たちがお互い、オンラインはともかく、対面で接触できない時期が続きました。この時期に恐らくプーチン大統領は、彼の特権でございますが、ソ連が崩壊したとき、二つのシンボリックなことをゴルバチョフからエリツィンにやったわけですね。一つは核のボタンを渡すと、もう一つは大統領府の文書館の鍵を渡すと。つまり、歴史資料はプーチン大統領は自由に見れるわけでございます。これもあって、プーチン大統領は、この間、ウクライナとロシアとがどうしてこういうふうになったのかとい…
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伊藤孝江(公明)
ありがとうございました。
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