まず、今般の法案についてお伺いします。日本維新の会の猪瀬直樹です。
ヒトゲノムの編集技術等は、病気の原因遺伝子を把握し、それを改変することで原因遺伝子を取り除くことを可能とする技術です。遺伝性疾患の九九%には有効な治療法がなく、対症療法しかないと言われる中で、このゲノム編集技術等はあらゆる遺伝性疾患に応用可能と言われることから、夢の治療法となる可能性があります。
一方で、ヒトゲノム編集技術等は優生学にもつながる側面もあり、慎重に取り扱う必要があります。優生学というのは、人類の遺伝的素質を改善し、不良な形質を淘汰し、優良な形質を保存することを目的とする学問及び思想をいいます。
資料一ですけれども、(資料提示)ちょっと歴史を振り返ってみていただくと、戦前の日本においては優生学の影響を受けた活動が活発化しました。当時の新聞を見ると、ここに書いてあるんですが、民族の花園を荒らす雑草は断種手術によって根こそぎ刈り取り、日本民族永遠の繁栄を期さねばならぬ、あるいは右下の方ですけれども、反対論もあるが、それは断種の基礎になっている遺伝学の高度の進歩発達を理解しない無知な議論だと、こういう戦前のその言葉、すごい激しいですけれども、これは一九三六年、日本民族衛生協会は、日本民族衛生研究機関の設立、断種法の制定、結婚相談所の設置などを求める民族衛生振興の建議を行い、この建議などを受けて、一九四〇年、昭和十五年ですけれども、国民優生法が成立しました。
戦後日本においても、一九四八年、戦後ですけれども、昭和二十三年ですが、優生保護法が制定されました。この法律では、法の目的の一つとして、優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するというふうに規定して、遺伝性疾患や精神疾患などを理由に、個人の意思にかかわらず、生殖能力をなくす強制不妊手術を合法化しました。この法律は一九九六年まで存在し、多くの被害者を生んだことは皆さんも御承知のことと思います。このような過ちを繰り返してはならないと考えます。
そのような問題意識を持ちつつ、厚生労働大臣に質問しますけれども、今回の法案において、ゲノム編集技術等を用いた生殖細胞や受精胚の臨床利用、胎内移植を禁止することにした趣旨は何でしょうか。
88
川村雄大(公明)
公的な性格が極めて強いGeMJではそれほど厳格に運用がされていて、今般の改正によっては、民間事業者に対しては本人同意なく提供が可能になるという立て付けになっているということについての実運用上の懸念は私は強く持っているところでございますので、引き続き厚労省においては、個情法改正の運用のガイドラインを定めるというふうに質疑の中でもおっしゃっておりましたので、患者、権利利益の擁護ということをしっかり進めていただきたいというふうに思います。
時間がありませんけれども、端的に次、伺います。
動物への移植に関する例外規定について参考人に伺いたいと思うんですけれど…
この発言のページ
89佐佐々木昌弘厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官
お答えいたします。
具体的な方法そのものについては、これまでの議論の中でも、これだと確定的に議論をした経緯というものはございません。よって、ヒトゲノム編集胚等を動物に移植する場合であっても、この一定の条件下において個体産生に至らないと、こういうことの、法案第三条でのただし書の要件については、今後政令を定める際により議論を深めて、そして公表してまいりたいと考えております。
この発言のページ
90
川村雄大(公明)
生殖細胞だけではなくてヒト胚も含めるようにも読めるというふうにしたのは、今後の将来の基礎研究の幅を必ずしも狭めないと、そういう意義だったのかなというふうに理解をいたしました。安全な運用をよろしくお願いします。
以上です。
この発言のページ
- (上の発言)
91
猪瀬直樹(維新)
まず、今般の法案についてお伺いします。日本維新の会の猪瀬直樹です。
ヒトゲノムの編集技術等は、病気の原因遺伝子を把握し、それを改変することで原因遺伝子を取り除くことを可能とする技術です。遺伝性疾患の九九%には有効な治療法がなく、対症療法しかないと言われる中で、このゲノム編集技術等はあらゆる遺伝性疾患に応用可能と言われることから、夢の治療法となる可能性があります。
一方で、ヒトゲノム編集技術等は優生学にもつながる側面もあり、慎重に取り扱う必要があります。優生学というのは、人類の遺伝的素質を改善し、不良な形質を淘汰し、優良な形質を保存することを目的とする学問及び思想をいいます。
資料一ですけれども、(資料提示)ちょっと歴史を振り返ってみていただくと、戦前の日本においては優生学の影響を受けた活動が活発化しました。当時の新聞を見ると、ここに書いてあるんですが、民族の花園を荒らす雑草は断種手術によって根こそぎ刈り取り、日本民族永遠の繁栄を期さねばならぬ、あるいは右下の方ですけれども、反対論もあるが、それは断種の基礎になっている遺伝学の高度の進歩発達を理解しない無知な議論だと、こういう戦前のその言葉、すごい激しいですけれども、これは一九三六年、日本民族衛生協会は、日本民族衛生研究機関の設立、断種法の制定、結婚相談所の設置などを求める民族衛生振興の建議を行い、この建議などを受けて、一九四〇年、昭和十五年ですけれども、国民優生法が成立しました。
戦後日本においても、一九四八年、戦後ですけれども、昭和二十三年ですが、優生保護法が制定されました。この法律では、法の目的の一つとして、優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するというふうに規定して、遺伝性疾患や精神疾患などを理由に、個人の意思にかかわらず、生殖能力をなくす強制不妊手術を合法化しました。この法律は一九九六年まで存在し、多くの被害者を生んだことは皆さんも御承知のことと思います。このような過ちを繰り返してはならないと考えます。
そのような問題意識を持ちつつ、厚生労働大臣に質問しますけれども、今回の法案において、ゲノム編集技術等を用いた生殖細胞や受精胚の臨床利用、胎内移植を禁止することにした趣旨は何でしょうか。
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上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
ゲノム編集技術等をヒト胚又はヒト生殖細胞に対して用いた場合には、予測し得ない遺伝子改変がもたらされる可能性があります。そのような遺伝子改変により、ヒト胚や人の発育に重大な影響を及ぼすおそれや、その影響が将来の世代にわたって個人や社会に重大な影響を及ぼすおそれがあると認識をしております。こうした点への対応として、合同会議において御議論をいただき、ヒトゲノム編集胚等の人等への胎内移植を禁止する本法案を提出をしたところであります。
また、基礎的研究についてでございますが、ヒトゲノム編集胚等を用いた基礎的研究は生殖補助医療や遺伝性、先天性の疾患等の治療技術開発…
この発言のページ
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猪瀬直樹(維新)
体細胞のゲノム編集は本人の遺伝子を改変しますが、その子孫には伝わりません。一方で、生殖細胞、受精胚のゲノム編集は子々孫々にまで遺伝子改変が継承されます。人類の遺伝的多様性の確保や優生学への懸念を踏まえつつ、慎重に前へ進めるべきだと考えます。
資料二を御覧ください。ゲノム編集技術等に対する規制の主要国比較です。主要国は全て、ゲノム編集をしたヒト受精胚の臨床利用を禁止しています。ただし、イギリスなどは、ミトコンドリア核置換術について規制の対象から外しています。
ミトコンドリア核置換術とは、資料三ですけれども、既に皆さんいろいろ出てきていますけれども、母親…
この発言のページ
94佐佐々木昌弘厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官
この法案に基づいての規制対象となる技術の範囲は、本法案をお認めいただいた後に厚生科学審議会等の合同会議で検討をいただく予定となっております。
ただ、その前段として、昨年十二月にこの会議体がまとめた議論の整理の中では、望ましくない遺伝子発現や後世代への影響等を与え得る技術を規制の範囲に含めるとした上で、委員御指摘のミトコンドリア核置換術は規制対象として明示、例示されているところでございます。恐らく、これを踏まえての今後の政令制定作業になろうかと考えております。
この発言のページ