天畠大輔 (れいわ新選組)

2026年5月21日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 289 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 295 発言)

代読します。

安全性の確保や体制整備を重要という点は当然です。

しかし、今回の答弁では、選べる環境を整えるという話はあっても、経済的理由で選べない状況をどう変えるのかがはっきりとは見えてきませんでした。現物給付とは別に創設される現金給付の在り方を検討するという答弁は、裏を返せば、妊婦の自己負担が最終的にどこまで軽減されるのか、いまだ制度の核心部分が決まっていないということではないでしょうか。

実際、東京都が昨年始めた無痛分娩への最大十万円助成には、半年で想定を大きく上回る一万二千件超の申請が集まりました。これは、多くの人が無痛分娩を必要としている一方で、費用負担の重さに悩んでいる現実を示しています。一方で、支給は一部にとどまり、現場では申請の混乱や支給の遅れも起きています。必要性が高いにもかかわらず、制度設計や支援体制が追い付いていないのです。

現場の医療機関も妊婦さんも、結局幾ら自己負担が残るのか、産科経営は成り立つのかが見えず、不安を抱えています。制度の骨格が曖昧なまま、負担軽減という言葉を先行させて法改正を進めるのは極めて無責任だと思います。当事者不在のまま制度だけを先行させるべきではない、この点を改めて強く指摘しまして、次に行きます。

少子高齢化の進行が指摘され、政府でも対策を講じている中、今国会では先ほどもやり取りをさせていただいた出産費用に関する議論がなされています。また、不妊症については、徐々に保険適用の範囲が広がるなど、対策や認知が進んできたと言えます。

一方で、妊娠はするものの、流産や死産を二回以上繰り返して子供を授かることができない状態について、日本産科婦人科学会は不育症と定義をしていますが、不育症については認知度が高まっているとは言えない状況にあります。

環境省による子どもの健康と環境に関する全国調査、いわゆるエコチル調査を基に二〇一九年に発表された論文では、約五%の女性が二回以上の流死産を経験していたことが明らかになっているほか、数多くの研究者が参加してまとめた不育症管理に関する提言二〇二五では、こうした調査を基に、不育症女性の人数は三十四万人から最大四十八・六万人と推定できると評価をしています。

また、日本不育症学会は、流産について、全妊娠の約一五%を占める妊娠最大の合併症だと説明をしています。つまり、流産や不育症は決して珍しいものではない病気の一種です。しかし、こうした知識が周知されているとは言い難いのが現状です。

二〇二一年に発表された論文では、アンケートの回答を得られた千二百五十七人のうち、流産の原因について胎児の遺伝学的要因と正しく回答できたのは六二%でした。それだけでなく、長期にわたるストレス、ストレスフルな出来事、重いものを持つなどの誤った回答がそれぞれ七五%、六五%、四九%になりました。この論文では、米国の同様の調査で九五%が正解したことと比べてかなり正答率が低いと指摘をしています。さらに、この調査の回答では、流産経験者の五三%が流産したことに罪を感じ、二六%は流産を防ぐことができたと考えていました。

こうした考えは女性に対して過度なストレスを与えることになります。日本では流産後の女性の一〇%から五〇%が抑うつなどの症状を発症することが知られています。それが誤解が主な原因とするものでしたら、これほど悲しく理不尽なことはありません。

政府として、流産について誤った認識が定着している可能性があることを含め、流産や不育症に悩む人が多い現状をどのように考えていますか。今後、不育症の認知度を調査するなど実態把握を進めていく考えはありませんか。古川こども家庭庁政務官よりお願いいたします。

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