天畠大輔 (れいわ新選組)

2026年4月2日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 178 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 228 発言)

れいわ新選組の天畠大輔です。

私は脳死状態の経験者です。代読お願いします。

本日は、脳死下での臓器提供について、特に意思表示を周囲が受け取ることが困難な人たちに焦点を当てて質問します。

臓器提供数を増やすため、臓器提供できる対象者の条件は緩和されてきました。そんな中で、知的障害者始め、意思表示を周囲が受け取ることが難しい人たちからの臓器提供について、昨年、ガイドラインが改定されました。資料一が主な改定箇所です。知的障害者など含む全ての人について本人の意思を丁寧に推定すること、また、本人の拒否の意思が否定できない場合は拒否の意思表示があるとみなすこととなりました。

実は、三十年前の一九九六年、若年性急性糖尿病の症状で緊急搬送された私は、病院が適切な措置を怠ったため、入院三時間後に心肺停止になりました。集中治療室に入った翌日、私の親に対して医師は、脳波がフラットです、瞳孔も開いています、脳死状態ですと告げたそうです。親は、私の姿を見て、もうこの体に大輔はいないと思ったそうです。幸いにして、私の血圧、脈拍、体温はその後少しずつ改善し、コミュニケーションの方法も奇跡的に確立でき、今の私があります。

しかし、あのとき、今の臓器移植の制度があったとしたら、私は今、臓器摘出されずにこの世にいるだろうか、そう疑問に思います。というのも、私はこの意思推定自体が危険だと考えるからです。

厚労省は、ガイドライン改定の理由を、臓器移植についての分かりやすい情報提供の体制が整ってきていること、知的障害を理由に臓器提供の意思が尊重されないのは差別的ではないかという指摘があったことを挙げています。

しかしながら、重度の知的障害を始め、本人の意思を周囲が受け取りにくい人たちは、自ら望む場所で、望む人と、必要な支援を受けて自分らしく暮らしを営むことを奪われている現実があります。知的障害者の一二・一%が入所施設で暮らしていますが、それは、本人の希望というよりは、意思決定支援に基づく本人主体の生活をつくる社会資源の不足や家族の事情によるものでしょう。

つまり、本人と、家族、施設、支援者、ましてや医療関係者との間にはとても大きな力関係の差があります。私は、コミュニケーション支援を受けている当事者として、関係者による意思の推定の良き面と同時にその恐ろしさも身にしみて分かっているつもりです。臓器提供のときにだけ意思決定の平等を求める今回の改定は非常に危険だと考えます。

まず、今回のガイドライン改定がどのような結果を生むのか、特に障害や難病の人たちに対してどのような影響を及ぼすか正確に捉える必要があると考えます。まず現状を教えてください。厚労省による臓器移植事例の検証作業では、現在、どのような視点でどんなデータを収集していますか。

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