そのとおりで、原因ははっきりしております。戦後、国策として杉やヒノキを植えまくったこと、安い輸入材に押されて国内林業ががたがたになって、手入れもされず伐採もされずに放置された山が巨大な花粉製造工場になってしまいました。これが現実です。植えたはいいが、後は野となれ山となれというような現状で、まあ山なんですけど。
また、近年の猛暑や暖冬といった気候変動が飛散期間を長期化させているのではないかという研究データもあります。つまり、地球温暖化対策が実は花粉症対策に直結するという話です。林業政策の矛盾が今の国民の花粉症という苦しみを生んでいるわけなんですね。これは想定外ではなかったとは、もはや済まされないのではないでしょうか。
当時の経済合理性に基づいた判断ではありましたけれども、結果として国民の健康を害し、巨大な経済損失を生んでいる、この現状についてどう総括されているでしょうか。
37
石原宏高(自民)環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)
令和元年時点で国民の四割超が花粉症で苦しんでいるというデータも承知をしているところであります。多くの国民を悩ませ続けている社会問題であって、社会経済に与える影響も大変大きなものというふうに認識しております。
花粉症対策を推進するに当たっては、その影響の全体像を定量的に把握することが必要だと思います。政策の方向性を検討する観点からも重要であるというふうに考えます。
先ほど部長の方からも話がありましたが、今般、令和七年度補正予算を活用して社会的、経済的影響の試算を行う予定であります。今委員の方からパナソニックの調査の話もありましたが、あわせて、こうした試…
この発言のページ
38
三上えり(立憲)
厚生労働省の試算によりますと、アレルギー性鼻炎の市場規模、これ約四千億円程度とも言われています。これも大変な数字です。なぜここまで被害が広がってしまったのか、日本人に多い花粉症、この原因をお聞かせいただけますでしょうか。
この発言のページ
39榊榊原毅厚生労働省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
二〇一九年の日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会の調査によりますと、杉花粉症が三八・八%、その他ヒノキ等が二五・一%となっており、杉やヒノキ等が主な原因と考えられます。
この発言のページ
- (上の発言)
40
三上えり(立憲)
そのとおりで、原因ははっきりしております。戦後、国策として杉やヒノキを植えまくったこと、安い輸入材に押されて国内林業ががたがたになって、手入れもされず伐採もされずに放置された山が巨大な花粉製造工場になってしまいました。これが現実です。植えたはいいが、後は野となれ山となれというような現状で、まあ山なんですけど。
また、近年の猛暑や暖冬といった気候変動が飛散期間を長期化させているのではないかという研究データもあります。つまり、地球温暖化対策が実は花粉症対策に直結するという話です。林業政策の矛盾が今の国民の花粉症という苦しみを生んでいるわけなんですね。これは想定外ではなかったとは、もはや済まされないのではないでしょうか。
当時の経済合理性に基づいた判断ではありましたけれども、結果として国民の健康を害し、巨大な経済損失を生んでいる、この現状についてどう総括されているでしょうか。
41齋齋藤健一林野庁森林整備部長
お答え申し上げます。
戦後、荒廃した国土の緑化や高度経済成長期の旺盛な木材需要への対応として、一九五〇年代以降積極的に造林を推進したため、我が国の人工林面積は、一九五一年の約五百万ヘクタールから現状の約一千万ヘクタールに達しております。
一方で、造林は成長が早く、建築用材として有効と考えられた杉等の針葉樹が中心となっていたため、近年花粉症に苦しめられている方が多くなってきているということも事実でございます。
花粉の発生源となる杉の人工林を減少させるためにも、切って、使って、花粉の少ない苗木に植え替え、育てる森林資源の循環利用を推進することが重要と考…
この発言のページ
42
三上えり(立憲)
では、政府の具体的なロードマップを聞かせてください。
この発言のページ
43齋齋藤健一林野庁森林整備部長
令和五年五月に取りまとめられた花粉症対策の全体像において、令和十五年度までに花粉の発生源となる杉の人工林を約二割減少させ、また将来的には半減させる目標を掲げ、同年十月に策定した花粉症対策初期集中対応パッケージに基づき、杉人工林の伐採、植え替え等の総合的な対策を推進しているところです。
具体的には、都道府県により、県庁所在地等の約百万ヘクタールを杉人工林伐採重点区域に設定し、杉材の木造住宅への利用促進、耐火構造の技術開発等により杉材需要の拡大を図りつつ、区域内における伐採、植え替えを推進しているところです。
加えまして、花粉の少ない苗木の生産にも力を入…
この発言のページ