山添拓 (日本共産党)

2026年6月25日・第221回国会 参議院 外交防衛委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 240 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 245 発言)

日本共産党を代表し、防衛省設置法等改定案に反対の討論を行います。

本法案は、安保三文書に基づき、沖縄の自衛隊の増強や宇宙の軍事利用の拡大を図ろうとするものです。憲法九条を踏みにじり、米国の軍事戦略に付き従って、地域の緊張と対立を激化させ、戦争の危険を高めるものであり、断じて容認できません。

陸上自衛隊第一五旅団の改編は、人員と装備の増強により、本土復帰後初めて沖縄の部隊を師団に格上げするものです。一個普通科連隊を二個に増やし、県内で初めて機動戦闘車を配備し、偵察戦闘隊の新編やシステム通信大隊への改編などを含め、大幅な増強です。県民の四人に一人が亡くなる凄惨な地上戦を強いた沖縄への歴史的責任も顧みず、再び戦場となるのに備える部隊の増強は決して許されません。

航空自衛隊の航空宇宙自衛隊への改編は、一九五四年の発足後初めて自衛隊の名称を変更し、宇宙での軍事活動を任務に位置付けるものです。

防衛省は、今年度、宇宙作戦集団を新編し、初めてとなるSDA、宇宙領域把握衛星の打ち上げを機に、相手方の指揮統制や情報通信を妨げる能力の強化と本格運用を開始しようとしています。監視にとどまらず、相手の作戦行動を阻害する領域に踏み込もうとするのは、宇宙における軍拡競争を加速させるものであり、容認できません。

米国は、バイデン政権だった二〇二二年、ASAT攻撃実験を実施しない旨を宣言し、同趣旨の国連総会決議に日本も賛成しました。一方、トランプ政権は、ゴールデンドーム構想の名で、人工衛星とAI、地上装置を組み合わせ、宇宙空間への迎撃システムの配備を目指し、同盟国に協力を求めており、日本も既に部分的な参加を表明しています。

我が国は、一九六九年の国会決議で、宇宙開発を平和目的に限るとしました。宇宙の軍事利用の拡大は、市民生活や経済活動を支える宇宙の平和で持続的かつ安定的な利用を脅かします。宇宙政策を根本から改め、国際社会に対し、軍事利用の制限、縮小へ踏み出すよう迫る外交に転換すべきです。

防衛副大臣の増員を含む自衛官定数の変更、若年定年退職者給付金の引上げは、安保三文書に基づく軍事体制の抜本的な強化を図り、人員の確保を進めるもので認められません。二〇二五年度、自衛官の現員は二十二万人を割り、充足率も九八年度以降で最低となりました。応募者減少の理由は、少子化だけに求められず、戦争国家づくりの加速や、ハラスメントが横行する実態の影響こそ直視すべきです。

以上、討論とします。

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