辰巳孝太郎 (日本共産党)

2026年3月13日・第221回国会 衆議院 予算委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 165 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 188 発言)

私は、日本共産党を代表して、二〇二六年度予算三案につき撤回のうえ編成替えを求める動議について、提案理由及び概要を説明いたします。

今、国民は深刻な暮らしの危機に直面しています。消費者物価は五十二か月連続で上昇を続け、実質賃金は四年連続でマイナスとなっています。物価高騰から暮らしを守り、経済を立て直すことが緊急に必要であり、政治の責任であります。

ところが、高市内閣が編成した二〇二六年度予算案は、国民の願いであり、日本経済立て直しの鍵である消費税減税や賃上げに背を向けています。社会保障費は物価上昇に遠く及びません。その一方で、軍事費は、当初予算として初めて九兆円を超える規模に突出させるとともに、大企業支援のばらまき予算と米国トランプ政権の要求に応えた対米投資を拡大しています。

こうした内容の予算案を、高市首相が国民生活のためと言って年度内成立を迫り、国会審議を大幅に省略し採決を強行するなど、言語道断であります。

政府がやるべきは、国民生活への支障を来さないように財政法三十条に定める暫定予算を組んだ上で、二〇二六年度予算三案を速やかに撤回し、物価高騰から暮らしを守り、経済を支える予算に抜本的に組み替えることであります。

次に、編成替えの内容について、主な点を説明します。

第一に、安保三文書に基づく大軍拡を中止することです。

九兆円を超える軍事費を大幅に削減し、敵基地攻撃のための長射程ミサイルや攻撃用ドローン、イージスシステムの搭載艦の導入、次期戦闘機開発などを中止し、教育や福祉に予算を振り向けます。アメリカ言いなりの戦争国家づくりをやめ、憲法違反の安保法制と安保三文書を廃止します。

国民にあまねく軍事目的の増税を課す防衛特別所得税の創設を撤回します。侵略戦争遂行のために増税と国債を乱発し、国の財政と国民生活を破綻させた侵略戦争の過ちを繰り返してはなりません。

米国トランプ政権は、同盟国にGDP比五%水準の軍事費を求めています。米国の要求に応じ、安保三文書を改定し、更なる軍拡計画を策定することは、国民の暮らしも日本の財政も破綻させる亡国の道であり、断じて容認できません。

沖縄県民の民意を踏みにじる米軍辺野古新基地建設は、政治的にも技術的にも財政的にも破綻しています。直ちに中止し、普天間基地の無条件撤去を求めます。米空母艦載機の離発着訓練のための馬毛島基地建設予算、米軍思いやり予算、米軍再編経費を削除します。

第二に、物価高騰から暮らしを守り、日本経済の再生を図る予算に転換することです。

物価高騰から暮らしを守る上で、消費税減税は待ったなしの課題です。消費税を五%に減税し、インボイス制度は廃止します。財源は、大企業、大株主への行き過ぎた減税、優遇を見直し確保することを提案します。

賃上げ政策では、社会保険料軽減など、中小企業、小規模事業者への直接支援を拡充し、最低賃金全国一律時給千五百円を早期に実現します。

社会保障では、政府が現役世代の負担軽減の名で進める年金、医療、介護などの給付削減と負担増をやめ、全ての世代を支える制度に改革、拡充します。高額療養費制度の負担増の撤回、OTC類似薬の追加負担導入の中止を求めます。年金のマクロ経済スライドを中止し、物価高騰に追いつく水準に引き上げること、医療、介護、福祉の現場で働くケア労働者への抜本的な賃上げを国の責任で実現します。

そのほか、教育、子育て、中小企業、農業、食料など、暮らしの予算の拡充を求めています。

第三に、高市内閣は責任ある積極財政といいますが、積極的と言えるのは突出した軍事費やAI、半導体企業への巨額支援、八十四兆円対米投資などであり、国民不在の無責任な放漫財政にほかなりません。予算案に占める国債関係費は三十一兆円、総予算の四分の一に上ります。大量の国債発行が財政の信認を低下させ、長期金利の上昇を招き、異常円安による物価高騰のリスクも続いています。

大企業へのばらまき予算を削減し、八十四兆円対米投資は直ちに中止します。大企業と富裕層への優遇税制を是正し、法人税率は、中小企業を除いて、安倍政権以前の二八%に引き上げます。いわゆる一億円の壁を抜本的に是正するため、富裕層の金融所得への課税を強化します。

以上、編成替えの内容は、お手元配付の文書のとおりであります。

委員各位の御賛同をお願いし、趣旨説明を終わります。

以上です。(拍手)

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