古川あおい (チームみらい)

2026年4月28日・第221回国会 衆議院 本会議 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 17 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 56 発言)

チームみらいの古川あおいです。

会派を代表して、健康保険法等の一部を改正する法律案に対し、賛成の立場から討論を行います。(拍手)

本法律案は、OTC類似薬の一部保険外療養の創設、出産に係る給付体系の見直し、子育て世帯の国民保険料の負担軽減、後期高齢者医療制度への金融所得の反映、医療機関の業務効率化支援など、医療保険制度の複数の分野にまたがる重要な改正です。

しかしながら、法案の審議を通じ、幾つかの問題点も明らかとなりました。

法案の説明資料は決して理解しやすいものではなく、国民からは不安の声が多く寄せられています。OTC類似薬の一部保険外療養について対象範囲が際限なく広げられるのではないかという不安、この法律によって高額療養費の負担上限額が引き上げられるのではないかという不安、新たな出産費用の支援が自分に適用されるのかどうか分からないという不安。これらは制度の複雑さと説明不足が生んだものです。

また、今回の改正を始め、社会保障制度においては給付の水準や対象範囲など具体的な内容の多くが政令や告示に委ねられており、法案成立後は、国会の審議を経ることなく、詳細を政府が決定することが可能です。だからこそ、法案審議の場で政府の方向性について確認をすることは特に重要な意味を持ちます。

例えば、本法案の質疑の中では、一部保険外療養について、OTC類似薬以外に対象を広げることは想定していないとの答弁がありました。しかし、こうして明らかになった内容も、国民に伝わらなければ不安の解消にはつながりません。

本日、四月二十八日のこの本会議討論の時点で、国会議事録検索システムで公開されている厚生労働委員会の議事録は四月三日分が最新であり、本法案の法案審議の議事録は一つも公開されていません。国民が審議の内容を議事録で確認できない状態のまま採決が行われようとしていることは、国会として重く受け止めなければなりません。

また、データが十分に活用されていないということも明らかになりました。

高額療養費制度について、本法案は負担上限額を変更するものではありませんが、見直しを行う際に、長期療養者への家計に与える影響等を考慮するという考慮事項を追加する改正が含まれています。そうした影響を考慮するに当たっては、データに基づく定量的な分析が不可欠ですが、ここにも課題がございます。

そもそも、社会保障制度の見直しは、結論ありきではなく、客観的なデータとファクトに基づく議論によって進められるべきです。

しかし、高額療養費制度の見直しにおいて、撤回された前回の案と今回の見直し案を分ける明確な定量的基準はなかったとの答弁がありました。なぜ今なのか、なぜこの金額なのか、ほかに方法はなかったのか。これらの点について、国民が納得できる説明が十分になされたとは言えない状況です。

重い病気を抱える患者や家族にとって、医療費の予見可能性は生活設計の根幹に関わります。チームみらいは、十分なデータと定量的な根拠に基づかない高額療養費の自己負担引上げには依然として反対であり、高額療養費制度を含めた社会保障制度の今後の見直しに当たっては、制度改正が患者や家計に与える影響を継続的に把握し、その結果を国民の前に明らかにすることを求めます。

本法律案は、持続可能な医療保険制度の実現に向けたものであり、その必要性は理解し、本法案には賛成をいたします。

しかし、本法律案に賛成をするということは、政府への白紙委任ではございません。患者や妊産婦への配慮、透明性の確保、生活実態に基づく制度運用など、附帯決議に盛り込んだ事項を着実に実行し、国民が安心して医療を受け続けられる制度の実現に向け、引き続き真摯な取組を政府に強く求め、賛成討論といたします。

ありがとうございました。(拍手)

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